9月末でノアを退団して その去就が話題になっていた中嶋勝彦ですが、全日本プロレス会場に来場して 後輩の宮原健斗への”花束襲撃” その行動には賛否も飛び交いましたが、結局は全日本参戦が認められ 同時に最高峰である3冠ヘビー級への即・挑戦も正式決定。
この中嶋の全日本参戦からの即・3冠挑戦決定には、驚いた人も多いと思われますが、有る意味 これが今の中嶋勝彦の商品価値を表わしているとも言えます。
そして11.5ホテルエミシア札幌大会の夜の部で行われた 3冠ヘビー級選手権 王者・青柳優馬vs中嶋勝彦の注目の一戦。
若き王者・青柳はやはり成長著しく 王者として外敵から全日本を守るべくキャリアと実績で勝る中嶋にも一歩も引けをとらず、元GHCヘビー級王者にも堂々と渡り合います。
しかし 最後に明暗を分けたのは、中嶋が最も得意として青柳にはない武器
強烈な打撃でした。
青柳の必殺のザ・フールを凌ぐと、余りに強烈な張り手!
何人もの選手を失神に追い込んだ事もある中嶋の張り手は、やはりエゲつない程に強烈その物で、事実上この時点で勝負アリだったのかも知れませんが、ここからダメ押しのバーティカルスパイク。
そして師匠・佐々木健介の得意技ノーザンライトボムで、問答無用の3カウント。
中嶋が全日本参戦一発目で、いきなりの3冠奪取
完勝といって良い内容で、全日本の至宝を見事手にしてみせたのです。
以前の記事でも「ここで中嶋が3冠を獲った方が面白くなる」とは書きましたが、いざその通りになると 中嶋の強さも相まってか、なかなか衝撃的な光景でした。
「一発だぞ! おい、この意味わかるか? 明るく楽しく激しい新生全日本プロレス、それを今日からこの新しい3冠王者・中嶋勝彦の闘魂スタイルで染めてやるよ!」とリング中央にベルトを置いた中嶋は、全日本の完全制圧を宣言。
かつてW-1でも 強すぎる外敵王者として暴れまわった事もあるだけに、この言葉にも説得力があります。
しかし全日本の選手としても この現実を目の当たりにしたら黙っていられる筈も無いでしょう。
新王者・中嶋の前には、石川修司、安齊勇馬、本田竜輝、青柳亮生、ライジングHAYATOら5選手が立ちはだかったのです。
良いですねぇ 外敵に王座流出した時のこういう展開大好きです。
自分の団体を守る為に、立ち上がった選手達がみんな とても格好良くみえます。
この中から次期挑戦者が選ばれるのかと思いきや、中嶋がターゲットにしたのは、何と実況席にいた宮原健斗。
そりゃあ 中嶋が全日本参戦に至った経緯には、宮原が大きく関わっていますが、宮原は中嶋にとってあくまでメインディッシュだとばかり思っていたので、これはちょっと意外。
「前回はさすがのお前も悔しかっただろ。この3冠ベルトを懸けてもう一度やろうぜ」と宮原を逆指名
以前の対決で敗れ リベンジの機会を狙っていた宮原は、迷う事なくこれを受諾。
これを受けて大みそか開催の東京・国立代々木競技場第二体育館大会での激突が正式決定となりました。
中嶋の全日本参戦にあたり 最も楽しみにしていたのは、このvs宮原だったし、同様に思っていた人も多いと思います。
それだけに、中嶋の全日本参戦一発目にして王座挑戦。そして2ヶ月後には待望の宮原戦まで実現と 展開が早すぎる様な気がしないでもありません。
もうちょっと引っ張れば、興行的にも美味しそうな物なのに「鉄は熱いうちに打て」という事で、早々に今話題の対決を実現させて 今ファンが観たい物を熱が冷めない内に提供する全日本の戦略は、これはこれでメチャメチャ楽しみです。
中嶋vs宮原の2度目の対決
この結果次第で、3度目の対決も実現するかも知れないし、何より外敵王者となった中嶋のこれからの暴れっぷりには期待大。
全日本の象徴を手にした”蹴激戦士”の快進撃は、どこまで進むんでしょうか!?