5・28大田区総合体育館で行われたベスト・オブ・ザ・スーパージュニア決勝戦は、熾烈な予選リーグを勝ち抜いたマスター・ワトとティタンという 共に初ファイナリストとなる者同士が、雌雄を決する事になりました。
これまでのスーパーJr.決勝には無かった顔が、決勝戦で相対すると言うのは新日Jr.の未来を感じさせずにはいられません。
文字通り新日Jr.の未来の一人であるワトと、CMLL所属とは言え、L・I・Jに加入して勢いに乗る常連外国人ティタンの対決は、新日Jr.の頂上決戦として何度も行われるであろう黄金カードに成り得る可能性も秘めています。
ヒロムもデスペも石森も居ない決勝戦
エース格の選手が居ない決勝戦に、不安を覚えた人も居るかも知れませんが、リーグ戦での2人の戦いぶりを見ている人ならば、そんな心配は無用だったと思います。
実際に、そんな期待通りの試合を2人はやってのけました。
これこそが、新日Jr.の未来の姿と言うものを見せつけてくれたと思います。
ティタンの必殺のジャベ・インモルタルを極められそうになった時は、ワトソにとって絶体絶命のピンチでしたが、ここを凌ぐと最近フィニッシュに多用している通天閣ジャーマンスープレックスを炸裂。
しかし これでも勝負は決まらず、逆にティタンに背中へのフットスタンプを叩き込まれるなど苦しい展開が続きましたが、最後は旋風脚から2発目の通天閣ジャーマン。そして駄目押しのレシエンテメンテⅡでついに激戦に終止符。
ワトが新日Jr.の頂点にたった瞬間です。
敗れたティタンも紙一重での敗戦だったし、スーパーJr.準優勝の実績は、ロビー・イーグルスらと並んで新日Jr.のトップ外国人にまで肩を並べたと言えるのではないでしょうか?
これこそがワトも言っていた新日Jr.の新しい景色。
新しい時代はもう すぐそこまで来ています。
当然現在のトップであるヒロム達は、今が正に全盛期なので、たった一度の優勝でヒロム達を追い抜いたとはいきませんが、勿論ここまで来たらワトが次に狙うのはヒロムのもつIWGPJr.ヘビー級のベルト。
この実績と挑戦アピールを受けて6月4日大阪城ホール大会でのワトの王座挑戦が決定。
「グランドマスターへの道はまだまだ続きます。満足、俺はしない。この先、もっともっと欲を出して、新日ジュニアを最高の舞台に持っていきたいと思います」と語るワトは、王座奪取に向けて自信満々。
勢いではワトに分があると思いますが、それをエースの意地とこれまで培った経験値の差でヒロムが見事にねじ伏せるか?
6月4日は、新日Jr.の歴史が動く日になるかも知れません。