復活の狼煙か、SANADAポリシーを捨てた新技で一回戦突破!

いよいよ開幕した春の最強決定戦ニュージャパンカップ。

今大会の注目は、ファンの優勝予想投票でも一位になったSANADAだと思いますが、それは多くのファンがSANADAに期待しており、裏を返せばSANADAの現状に不安を抱いているという事。

 

SANADAは、LIJの主戦力でありながらも内藤哲也や鷹木信悟に実績や存在感で遅れを取っている感もあり、対抗戦では征矢学に敗れ、凱旋間もない成田蓮や海野翔太にもフォール敗けと去年末からのSANADAの不振ぶりは、少し目立ってきています。

フォール敗けが珍しくなくなってしまった現状は、いかんともし難く本人としてもそれは痛感しているようで、LIJ脱退を示唆したり、覇気が感じられない事もしばしば。

SANADAのキャリアの中でも、最も苦しい大スランプ状態に陥っていました。

 

その中で迎えた春の祭典は、ここで結果を出せば一発逆転で、現状から脱出出来るかもしれない大チャンス。

しかも一回戦の相手は、お互いに認め合うタイチであり、スランプ中のSANADAはタイチらが今年1月に立ち上げた「Just 4 Guys」への加入も噂されていた事もあり注目の一戦。

 

どうしても負けられないSANADA同様に、チームを結成してからまだ何も結果を残していないタイチとて一回戦で負ける訳にはいきません。

共に負けられない一戦は、死力を尽くした闘いになりました。

途中で闘争心に陰りが見え、動けなくなっていたSANADAに対して、もどかしさを感じていたタイチが厳しい叱咤と共に攻撃を加えていきますが、ここで遂にSANADAに火が付きます。

 

タイチを物凄い勢いで場外に落とすと、場外パイルドライバーというSANADAらしからぬ攻撃!

今までのSANADAとは、顔つきや気迫が違うのは明らか。

リングに戻るとスカルエンドから、背中と正面にラウンディングボディープレス2連発を浴びせるも タイチもここは驚異的な粘りを見せて反撃。

しかしSANADAは、掟破りのブラックメフィストで流れを引き寄せると、最後はスカルエンドを解除してから変形DDTで遂にタイチから3カウント!

 

SANADA復活の為には、このNJCを優勝する事が、復活への近道と期待の声が高まるプレッシャーの中 見事に難敵タイチを突破しました!

 

試合後には、SANADAはタイチを引き起こして握手をかわしましたが、これは単に健闘を称えあっただけなのか、それともタイチに合流する意思なのか、真意の程は定かではありません。

しかしSANADA復活への第一歩は、確かに踏み出しました。

 

ただ この試合のSANADAを見て思ったのは、場外パイルドライバーに、最後の変形DDT

「頭から落とすだけがプロレスじゃねえんだよ」と発言した事も有り、頭から落とす大技が乱発されていた現在のプロレス界に、警鐘を鳴らしていたSANADAは、敢えて頭から突き刺す様な技は、これまでも殆ど使って来なかった選手としても知られており、それこそがSANADAのポリシーでもありました。

 

それがここに来て脳天から突き刺す技を解禁した心境の変化についてもSANADAは語りました。

「勿論ポリシーは大事ですけど、結果が出ない時期を過ごして、そこにとらわれすぎると成長が止まってしまうんじゃないかと思ったんです。環境の事をどうこう言うよりも先に、まずは自分を変える勇気を持たないといけないなと。自分の成長を止めてしまう様なポリシーがあるんだとしたら、それを捨ててでも変わる事を選びました」

 

確かに人間は生きてる以上は、これまで掲げてきた信念を曲げなきゃならない時もあるでしょう。

それがSANADAにとっては、今だったのでしょう。

 

ポリシーを捨てる事に、良いも悪いもありませんが、これまでのSANADAが持ち続けて来たポリシーは、出来れば大事にして欲しかった気持ちは少なからず有ります。

しかし日本一の選手層を誇る新日本プロレスでノシ上がるには、ポリシーなんかに拘っていられないと言う事でしょう。

それ程までに、今のSANADAは追いつめられていたのだから、その決断も止む無し・・・と言う事かも知れませんが、ポリシーを捨てる道を選んだんのならSANADAに残された道は、もうNJC優勝しか有りません。

 

これでも優勝を逃してしまったのなら、ポリシーを捨てた事に何の意味も無くなってしまうので、これは有る意味 自らの”退路を断った”に等しい行為

今回のタイチ戦で「吹っ切れた」というSANADA

 

もう優勝するしか有りません!!