2.11 新日本プロレス大阪大会で、鈴木みのる、エル・デスペラード、成田蓮の3人によるユニットが、チーム名も正式に決定した事で、いよいよ本格始動となりました。
この日は、NEVER無差別級選手権 王者組・EVIL、高橋裕二郎、SHO vs 挑戦者組・鈴木、デスペラード、成田のタイトルマッチが行なわれた訳ですが、試合開始前から波乱の展開でした。
鈴木、デスペラードに続き、一番最後に成田が入場してきた所で、ハウスオブトーチャー(HOT)が、成田に対してまさかの奇襲を仕掛け、試合も始まっていないと言うのに、成田はいきなり大ダメージを負ってしまい戦線離脱の状態で、試合が開始する事態に。
最初から数的不利な上に、王者組はセコンドのディック東郷がしょっちゅう介入してくるので、挑戦者組はなかなか主導権を奪えません。
タイトルマッチでこういうやり方は好きではありませんが、HOTからすれば、これが正攻法。 対戦相手からすれば厄介な事この上ありません。
しかし最終的には、邪魔者の東郷を排除してから、鈴木がEVILにコブラツイスト、デスペラードはSHOにヌメロ・ドス。 そして選手権の有る成田が、裕二郎をコブラツイストで捕獲して一気にギブアップ勝ち。
このトリオの初挑戦にして見事に、王座奪取に成功しました。
新ユニットとしては、上々の滑り出しですが、成田個人としては、これが凱旋後早くも初のタイトル奪取。 タイトル争いではライバルの海野翔太の一歩先を行った事になりますね。
試合後のリング上で鈴木は、成田と抱擁。
鈴木は、ただ新ユニットの戦力として成田を欲しがり、戦力増強の為に成田を強くしようとしているのかも知れませんが、今の鈴木を見ていると 単純に成田蓮というレスラーに可能性を見出しからこそ、自分の元に引き入れて 自分の手で成田を育てようとしている様な気がします。
成田にストロングスタイルを感じたからこそ、自分の持つストロングスタイルの遺伝子の全てを成田に授けようとしているのかも知れません。
鈴木軍時代とは違う 鈴木の一面を見ている様な気がして、これは何だか新鮮です。
そしてマイクを手にした鈴木は「俺たちの名前は『ストロングスタイル』だ」と3人のチーム名を正式に発表した。
なる程・・・ストロングスタイルですか
これまでもアントニオ猪木や藤原喜明、カール・ゴッチに師事して ”強さ”に拘って来た鈴木みのるらしい名前で、ストロングスタイルという新日本の伝統のスタイルに拘りを見せていた柴田勝頼の愛弟子である成田蓮のチームとしては、これ以上無い位にピッタリのネーミングなのではないでしょうか。
「35年前だ、俺がここの会社辞めたの。俺の根底にずっと流れてたのは、あの時道場にいた鬼(藤原喜明)。そこから生まれて、その次に出会った神様(カール・ゴッチ)が俺をここに導いたんだ。だから俺が今まで追求してきたのは、紛れもなくストロングスタイルだ」
「飾りじゃねえんだよ。急に黒パンになって、急に延髄蹴りやって、急に『1・2・3、ダー!』ってやって、それがストロングスタイルなんかじゃねえんだ。俺はこの名前が何なのか、全て知ってるんだ。だからそれを全て成田に伝えていこうと思う」と鈴木は、このネーミングに込めた想いを語ります。
鈴木のこのコメントは、明らかにオカダ・カズチカの事を指している部分がありますが、新日本のエースと言えばオカダである事には間違い有りません。 しかしストロングスタイルや闘魂を名乗るのであれば、それは鈴木みのるの方が相応しい事も間違い無いと思います。
ストロングスタイルというユニットの名の元に、鈴木の持つストロングスタイルの遺伝子を新世代の成田に託す・・・
もしかしたら鈴木は、時代の流れと供にプロレス界から消えゆく ”ストロングスタイルの体現者” を残す為に、自身のキャリアをかけて鈴木軍解散後に、このユニットを立ち上げたのではないでしょうか?
考え過ぎですかね?