ムタラストマッチは強烈な世界観の闘い

武藤敬司の引退に伴い、偶然にも?グレート・ムタのラストマッチも行われる訳ですが、運命の日は今月22日のノア 横浜アリーナ大会。

6人タッグマッチとして行われ、ムタのパートナーを努めるのは、ムタのアメリカ時代の最大のライバルであるスティング。 そしてそのパートナーであるダービー・アリンとのトリオになる事が既に発表済み。

 

気になるのは発表されていなかった対戦相手の方ですが、ムタのラストであり スティングとのタッグ結成となったら生半可な相手では、長年のムタファンは納得しないでしょう。

そんな中で、発表されたムタの最後の相手とは・・・

 

丸藤正道、白使、AKIRA組

 

2000年以降のグレート・ムタと言えば、どうしてもその世界観がクローズアップされる事も有り、世界観のぶつけ合いといった闘いもしばしば。 そういった意味では、これはなかなかの相手じゃないでしょうか?

少なくとも新崎人生(白使)とは、最後に絡んで欲しいと思っていたので、満足です。

1996年のムタのベストバウトとも言える あの東京ドームでの凄惨な試合は、ムタの歴史を語る上では外せない一戦です。

その人生と最後に激突するのは、また何とも言えませんね。

 

AKIRAにしても 1991年に一度だけタッグを結成したムタ&AKIRA組は、何気にキャラ的にも似合っているし、身体能力も華もある良いチームだったので、ここにきてAKIRAとの対決とは、感慨深い物があります。

何と言っても同期である武藤敬司と野上彰の化身対決という側面もありますからね。

 

そして丸藤正道は、武藤の現在の所属であるノアの象徴的存在ですから外せなかったのかも知れないし、丸藤のプロレス頭をフル回転させてくれる事で、この試合に良いスパイスを与えてくれる事だと思います。

それに、丸藤とスティングの対決と言うのも とんでもないドリームカードです!

 

ただ・・・丸藤でも悪くは無いんですが、欲を言わせてもらえれば魔流不死に降臨して欲しかったかな・・・?

 

それでも この一戦が、楽しみな一戦で有る事に変わりはありません。

GHCヘビー級やIWGPヘビー級の王座戦の様な「激しい試合」にはならないとは思いますが、身体を削り合う死闘ばかりが、プロレスに置いては「良い試合」と呼ばれる訳では有りません。

プロレスの試合の事を武藤は「作品」と形容しますが「良い作品」には、色々な意味合いが存在します。

 

プロレスの醍醐味の一つは「世界観のブツかり合い」

このメンバーならば、強烈な個性がブツかり合って、とんでもない異次元空間が展開される事は間違いありません。

ムタvs中邑で史上例を見ない極上空間を提供されたばかりですが、ムタは最後の最後にまたもや プロレス界に物凄い”作品”を残していくかも知れません。