10月1日に死去したアントニオ猪木さんの追悼イベントとして12月28日に開催される「INOKI BOM-BA-YE×巌流島in両国(猪木祭り)」に新日本プロレスの柴田勝頼の参戦が決定。
以前から「令和猪木軍」総監督の小川直也氏が「猪木の追悼大会」でもあるに関わらず 現役プロレスラーが誰一人として 大会参加に名乗りを上げなかった事に不満を抱いており、度々メディア上で苦言を呈していましたが、ここに来てようやくプロレスラーが名乗りを上げた形です。
小川はこうは言いますが、猪木の事は尊敬している選手は多いでしょうが、平成初期ならいざ知らず 今の時代に完全に畑違いとして区別されている格闘技色の強いイベントに、参加したい選手が少ないのはしょうがない事だとは思うんですけどね。
しかし新日本旗揚げメンバーの柴田勝久を父に持つ柴田は、現在のプロレス界に置いても 数少ないストロングスタイルを体現する男。 リング上での接点は無いとしても 柴田と猪木には繋がりが有りました。
この追悼イベントが浮上した直後から、実は柴田は自ら出場を志願していたらしく交渉を重ねた末に、ようやく今回の柴田の参戦が決まったとの事。
柴田の参戦決定に対して、谷川貞治プロデューサーも「一番出て欲しい選手に出て貰う事が出来た」と満足な様子で、大歓迎の意を示しています。
しかし柴田は、急性硬膜下血腫で長期欠場していた事もあり、安全面を考慮して頭部への一切の攻撃を禁止したUWFルールで当日の試合は行われます。
柴田本人は、この扱いは多少の不満はあるかも知れませんが、主催者側としては、万が一の事故を防ぐ為にこれはやむを得ないでしょう。
そして気になる対戦相手は、何とトム・ローラー。
確かに柴田vsローラーは興味深いカードですが、このカードはやるならプロレス大会で・・・出来れば1・4でやって欲しかった気もします。
せっかく普段は、まず合間見える事のない格闘家達も参戦するのなら、その格闘家達と試合をして欲しかったという声も多少なりともあるかも知れません。
でも頭部攻撃禁止のUWFルールという事もあるので、さすがに他の格闘家よりは、これはローラーが適任だったでしょうね。
それに一昔前ならいざ知らず、個人的には今さら柴田と格闘家の試合を観たいとは思わないので、格闘技色の強いルールで格闘技色の強いレスラーとやる方が、絶対面白い試合になるので、これで良かったと思います。
柴田に限らず、プロレスラーはあくまでプロレスをやれば良いと思うので、中途半端に格闘技に交わる必要も無いでしょう。
これは個人的なプロレスに対する考えなので、賛否も有るだろうし意見も千差万別でしょうね。
しかし「自分なりのやり方でアントニオ猪木を弔わせていただきたいし、闘魂の火を消したくない」と語るプロレスラーとしての柴田の決意を受け止めた上で、リングに立つ柴田を応援する気持ちは、柴田ファンならば皆共通だと思います。
猪木祭りで柴田が見せてくれるであろう柴田なりの”闘魂”には、期待せずにはいられません。
何より柴田がリングに立つ姿を観れるだけで、今は満足ですが、来年以降の柴田の活躍は、このローラーとの一戦が鍵を握っているかも知れませんね。