新たな旅立ち。鈴木軍衝撃の解散宣言

12・14 新日本プロレスのサンプラザ仙台大会で、ワールドタッグリーグもフィナーレを迎える事となりましたが、それと同時に注目されていたのが、鈴木みのるの”重大発表”の予告。

 

この日は8人タッグ戦で、鈴木軍vsハウスオブトーチャーとの総力戦でしたが、最後は流れる様にスリーパーからのゴッチ式パイルドライバーでディック東郷を葬り、ボス自ら見事な勝利を収めた鈴木は、試合後にメンバーが引き上げる中 只一人リングに残りマイクを持つと 重大発表を予告していただけに、場内が静まりかえり鈴木が喋り出すのを固唾をのんで見守ります。

 

タイチ、TAKAみちのく、エル・デスペラード、ランス・アーチャー、金丸義信、DOUKI、ザック・セイバーJr..と現メンバー達に、おおよそ鈴木らしからぬ感謝のメッセージ。

鈴木もメンバーの事は認めていたのでしょうが、それをリング上で敢えて言葉にするという事実だけで、これから鈴木が語る言葉が何となく予想できてしまうので、何とも言えない気持ちになってしまいました。

「鈴木軍が生まれて11年。俺達が出てくりゃブーイング。ずっと憎まれてきた。時にはゴミを投げつけられ、バカだアホだって誹謗中傷を受けてきて。鈴木軍、今を見てみろ。こんなに愛されてるじゃねえか。だから決めたよ。2023年 鈴木軍、新しい出発だ。それぞれが新しい旅に出る。2022年、今年をもって鈴木軍、解散します」と宣言。

いつかはこんな日が来るとは思っていました。

タイチもザックも大きな成長を遂げ、ボスの鈴木に負けない位の実力を身につけ 鈴木軍の一員というポジションに収まらないだけの存在感は、ここ数年で示しているし いずれは鈴木みのるの元から離れて行くのだろうとは思っていました。

鈴木もいつまでも新日本に留まっている様なタマじゃないし、次の目標が出来れば新日本を離れるのは分かっていた事。

 

でも改めて「解散」の2文字が出てくると やはり大きな驚きがあり衝撃でした。

大きくどよめく会場をよそに「もう決めたんだ。ありがとう」と また鈴木らしからぬ言葉を残してリングを去って行ったのです。

 

「理由? いろいろ。もう俺の助けなんか要らねえじゃねえか。強えじゃねえか、みんな。それと、それぞれがやりたい事が変わってきたんだ。この話は全員にしてある。全員が納得している。新しい道に行こうじゃねえか」と解散の理由を説明しましたが、やはり個々の成長が大きな要因であり、それぞれに目指す物が違うと言う事。

「鈴木軍」というユニット自体は、解散となりますが、これからは元・鈴木軍のメンバー達はそれぞれの進みたい別々の道に、己の力だけで進んで行くようです。

 

11年間に及ぶ活動も年内いっぱいで終了と言う事で、11年の歴史の中で我々に多くの激闘の記憶を残してくれましたが、悪の限りを尽くしながらも人気絶大なユニットで、皆に愛されたユニットだったと思います。

今後の事については多くは語りませんでしたが、恐らくですが鈴木の目はやはり”世界”に向いている様な気がします。

それならば世界を主戦場に闘う鈴木も応援するしかありませんね。

 

新日本に残るメンバー達の今後の立ち位置はどうなるのか?そこも気になる所。

 

もしかしたら再び新日本に、鈴木があがる事もあるかも知れません。

何が起こるか分からないプロレス界なので、数年後には鈴木軍の再結成だって有り得ない話ではありませんが、一夜限りの復活とかなら もっと可能性は高いでしょう。

 

2011年に新日本に再上陸を果たした鈴木が、小島軍(仮)を乗っ取る形で、鈴木軍をたちあげ新日本やノアで暴れまわり、これまで多くのお宝を手にして来た鈴木軍。

本当にベストバウト級の試合を幾つも残してきた鈴木軍には「これぞプロレス!」という物を幾つも見せて貰いました。

 

憎まれ役を買って出ていた鈴木軍ですが、その中身は全員が仲間の事を大事に思っている熱い熱いユニットでした。 プロレス界でも珍しい位の長い活動期間を持つ極悪ユニットは、ヒール集団ながらも皆に愛され、惜しまれつつ 今11年に及ぶ活動の歴史に幕を閉じました。