12・14 新日本プロレスの仙台サンプラザ大会では、スーパーJr.タッグリーグとワールドタッグリーグの二大タッグリーグの決勝戦が、昨年同様に同時開催され冬の仙台で、熱戦が展開されました。
ダブルメインイベントⅠとして行われたのがスーパーJr.タッグリーグ決勝戦。
YOH&リオ・ラッシュvsエース・オースティン&クリス・ベイ
3K解散後のパートナー不在が続いたYOHが、異国の地で見つけた新パートナー・ラッシュとの絆は本物でした。
ラッシュのスピードとYOHのテクニックが融合した良いチームです。
ラッシュはその若さゆえに、出番を巡ってはやる場面もありましたが、そこはYOHが先輩として巧くラッシュをなだめ、チームをコントロール。
同期のSHOと組んでいた頃とは、また違うYOHの一面が垣間見えました。
しかしオースティン&ベイも力強さもあり、スピードもあり、トリッキーな動きもありで、間違いなく強いチーム。
両チームに差などなかった思いますが、オースティンが必殺のTHE FOLDをYOHに対して狙った絶体絶命の場面で、ラッシュがスピアーでカットした事で、流れが一気に変わります。
3Kを炸裂させてからのYOHのダイレクトドライブで、オースティンを遂にフォール。
YOHが苦しみながらも地元宮城で、3K解散後初となるビッグタイトルを手にしました。
スランプ期間もそれなりに長かったですが、来年の1・4東京ドームでのIWGPJr.タッグ挑戦も確定で、これでYOHは更に一歩前に進めそうです。
新たな盟友と絆を優勝という最高の形で証明出来た事は、YOHにとっては何よりも嬉しかったのではないでしょうか。
そしてダブルメインイベントIIのワールドタッグリーグ決勝戦
後藤洋央紀&YOSHI-HASHIvsマーク・デイビス&カイル・フレッチャー
オカダやジェイ、オスプレイなど多くの主力を欠いたリーグ戦でしたが、混線を抜け出して決勝に残ったチームは、タッグとしての完成度も高く 残るべく残ったチームと言えるでしょう。
壮絶な死闘でした。
オージー・オープンの数々の連携に苦しめられながらも驚異的な粘りを見せる後藤&YOSHI。
場外にテーブルをセットしてのエプロンサイドでの後藤とフレッチャーの攻防にはヒヤヒヤしましたが、後藤が断崖式のGTRでフレッチャーを叩きつけ大ダメージを与えます。
これは仕掛けた後藤も暫く動けなくなる程の衝撃。
しかし ここでの後藤の捨て身の一撃が、直接の勝敗には関わっていないにせよ、試合の流れを引き寄せたのかもしれません。
毘沙門は遂に、デイビスに必殺の消灯を決めるも ギリギリで息を吹き返したフレッチャーに阻まれ勝負はつかず。
逆にYOSHIが捕まり、今度はオージー・オープンの必殺コリオリスが決まる寸前で、何とYOSHIの起死回生のカナディアンデストロイヤーがデイビスに決まり、ここからの大技攻勢で今度こそ分断に成功。
孤立したフレッチャーに再度の消灯から最後の奥の手・奈落を爆発させて激闘に終止符を打ちました。
すごい試合でした。
YOSHIの生涯ベストバウトといっても良い位の試合だったと個人的には思います。
これで2連覇となった毘沙門ですが、今回の優勝は世界の強豪を相手にしての勝利だけに、また格別でしょう。
これで来年の東京ドームで、AEWのFTRに奪われているIWGPタッグへの挑戦も決定。
ベルト奪回を高らかに宣言しました。
試合後には、スーパーJr.タッグリーグを制覇したYOH&ラッシュも呼び寄せ優勝した四人で”空前絶後のザンマイ”も披露しました。
ちなみに、キャノン砲から放たれるキラキラは、YOSHIの念願だったそうです。念願叶って良かったですね!
そしてYOSHIの声が、レスラーらしからぬ無駄に良い声(笑)。
両タッグリーグをCHAOSが制覇した事になりますが、バレットクラブやユナイテッドエンパイアの勢いに押された2022年を最高の形で締め括る事が出来ました。
この調子で2023年は、CHAOSにとって良い年になるか?
「新しい歴史を作ってやるよ」
毘沙門の決意表明は、来年のタッグ戦線の盛り上りを期待させてくれます。
まずは、やはりIWGPタッグを確実に、新日本に取り戻す事。これが最重要課題ですかね。期待出来そうです。
リーグ戦が始まった時は、主力が多数居ないので面白味に欠けると思っていましたが、終わってみれば素晴らしい大会でした。