10.26 新日本プロレス後楽園ホール大会で行われた「NJPW WORLD認定TV王座初代王者決定トーナメント」1回戦で、凱旋間もない 成田蓮が、石井智宏を撃破し2回戦に進出した。
元々 若手にチャンスを与える・・・という趣旨の元に新設されたTV王座ですが、初代王者決定トーナメントに参加しているのは、ある程度の格や実績を持っている選手ばかり。
海外遠征を終えたばかりとはいえ、参加選手の中で一番の若手といえば 成田であるだけに、新王座のコンセプトにも一致している事から成田には、大きな期待が寄せられていました。
しかし成田の一回戦の相手は、石井智宏。
G1クライマックスの常連選手でも有り、NEVER無差別級王者を6度に渡って戴冠している実力者だけに、成田にとってはかなり厳しい相手です。
しかし成田は一歩も引きませんでした。
かつて師匠である柴田勝頼が、何度も死闘を繰り広げた石井と 成田は怯む事無く真っ向から肉弾戦でぶつかり合います。
まるで「柴田vs石井」を思わせる展開。
残り時間1分で、勝負をかけた石井は必殺の垂直落下式ブレーンバスターを狙うも、成田はこれだけは喰うまいと膝を叩き込んで脱出するや、ハイキックをズバリ。
それでも突進してきた石井に、カウンターのフロントスープレックスホールドを炸裂させて遂に石井撃破。
残り時間27秒の見事な勝利でした。
棚橋弘至やオカダ・カズチカにも勝っている石井に、真っ向勝負で勝ったと言うのはこれ以上無い大きな勝利。
これを大金星ととるか、普通の白星ととるかは、今後の成田の活躍次第では有りますが
「石井に勝って俺がここに立ってる! その意味! お前ら分かるか? 始まってんだよ、世代交代! 俺が新日本プロレス変えてやる! よく見とけよ、お前ら!」
「今ベルト巻いてる奴ら、呑気にしてたら一瞬でコロッと変わるぞ!もう始まってんだからな!」
と堂々と宣言した姿には、頼もしさを感じました。
この成田の勝利をきっかけに、新日本内で世代闘争が勃発したら面白い展開になりそうですが、その前にはまずTV王座の獲得。 並み居る先輩レスラーを振り向かせる為にも ここでの王座獲得は重要な条件。
成田の2回戦の相手は、石井とは全く真逆のタイプの矢野通ですが、こういう選手を相手にした時にどう闘えるか・・・ある意味 成田の真価を問われる闘いになるかも知れません。
新日本の未来の一角である成田蓮
今から同期の海野翔太が凱旋して、世代闘争が本格化した時が楽しみになってきましたが、今はとりあえず成田蓮のこれからの成長と 競争の激しい新日本で成田が何を残せるか・・・期待感しかありません。