高橋ヒロムのD

高橋ヒロムのファイトスタイルのイメージと言えば、スピード感抜群で派手な大技が多く 自分の身体を顧みない破天荒な攻撃をする・・・というイメージが大多数だと思います。

新日本道場で若手時代を過ごしたヒロムが、グラウンドテクニックを持っていなかったり、関節技の類が余り出来ない選手だとは思ってはいませんでしたが、上記で挙げたイメージはやはり強いので、いざ試合で使うヒロムの関節技と言うのは、どうにも想像しにくい物がありました。

 

しかし そんなヒロムのイメージを覆す技が、です。

 

相手をティヘラでブン投げてから首を挟んだ両足を離さずに、そのまま足を絡めて 相手の体を自分の上に移動させつつ 下からの三角絞めに移行する連続技の総称。

状況によっては、ティヘラから入らずに、正面から飛びついて後方に倒れ込む形で、Dに捕えるバージョンも存在します。

 

良い技だと思います。

トップ選手には、得意とする関節技や絞め技の一つは必要不可欠だと思っているので、現在の新日本では三角絞めを得意にしている選手は、これといって居ないし、ヒロムが三角絞めに目を付けたのは良い選択でした。 

しかし ヒロムには破天荒なイメージが強すぎた為に、2017年にヒロムがを投入した時は、勝手なイメージかも知れませんが、ヒロムのイメージとは、かなり かけ離れた技だったので、多少の驚きは有りました。

 

柔道や総合格闘技などの入門前の格闘歴も無く 海外修業はメキシコのヒロムが、格闘技色の強い三角絞めをフィニッシャーとして使用するのは、少々意外な感じですが、ルチャの代表的な投げ技のティヘラと連携させたのは面白いというか、ヒロムのセンスでしょうね。

グラウンドの攻防から入る三角絞めも良いですが、Dの様な意表をついてスピーディーに極める三角絞めもヒロムならではの魅せ方だし、技もガッチリ入ってるので、これでタップを奪っても何ら違和感は無い必殺技です。

開発当初は、フィニッシュになる事も多かったのに、最近ではDでのフィニッシュが少なくなってきていた所でしたが、2022年のスーパーJr.公式戦では、時のIWGPJr.王者の石森太二からも Dで勝利し まだまだDが、必殺技としての説得力が有る事を示しています。

 

最初に公式サイトで、試合結果だけを見た時は、いきなり”D”と一文字だけだったので稀にある誤表記か!?と思ったもんです(笑)

まさか これが正式名称とは思いもしませんでした。

これも ヒロムならではの センスなんでしょうね。

 
実は、この技を公開する数日前に、リング上でバッドラック・ファレに惨殺された ヒロムのパレハこと ダリル君の頭文字から取ったようです。

まあ その数日後には、ダリル君も華麗なる復活を果たしているんですけどね。