ケニー・オメガは、抜群の身体能力とスピードを武器に、近代的なプロレスを見せる選手ですが、彼の必殺技と言えば真っ先に、片翼の天使が思い浮かぶと思います。
しかし個人的には、オメガの技の中では、片翼の天使よりも好きな技があります。
それがＶトリガーです。
単なる走り込んでの二段式の飛び膝蹴りなんですが、元々その高い身体能力で、Jr.ヘビー級の選手としても第一線で活躍していた選手だけあって 走り込むスピードは抜群で、破壊力も充分。
要所要所で的確に使われるので、オメガの試合では欠かせない技であり オメガの試合を思い返せば、やはりＶトリガーをしている場面が出て来ます。
使い処も多く 棒立ちの相手やカウンターで決めるのは勿論、座り込んでいる相手や 背を向けてロープにもたれかかっている相手の後頭部に見舞う事もあり、その時々の状況に応じて
バリエーションは様々。
最終的に、レインメーカー式にまで進化したのは、新日本プロレスのトップ外国人として君臨していたオメガならではですが、レインメーカー式だと 技の性質上どうしてもスピード感に欠けてしまうので、やはりVトリガーはスピードの乗った ノーマルが一番好きです。
Vトリガーの何が好きって、あのスピードに乗った助走から跳躍力を活かしたダイナミックな膝蹴りをぶち当てていく あのスピード感が良いんですよね。
身体能力抜群で、スピード溢れるオメガを象徴する技だとも思います。
2016年頃には、何度かフィニッシュにしていた事もありますが、現在ではフィニッシュにする事はほぼ有りません。
メインの必殺技の片翼の天使は、かなりの大技なので普段の試合や格下が相手ならば、Vトリガーで勝負を決めても良いと思うんですけどね。
それでも違和感ない位の説得力は、持ち合わせている技です。
その点に関しては、オメガの新日本退団後に、Cトリガーとして同型の技を使いだしたチェーズ・オーエンズの方が理想的な使い方をしているんじゃないでしょうか。
ただ技の完成度やカッコ良さでは、オメガが圧倒的に上ですけどね。
ちなみにVトリガー関連で、好きなシーンは、技がヒットした訳では無いのですが、2017年のG1決勝戦での内藤哲也戦。
オメガの猛攻の前に、グロッキーとなった内藤でしたが、追撃のVトリガーを狙われた際に、ダメージの余りに崩れ落ちてしまい、Vトリガーは不発に終わってしまいました。
振り上げた膝の持って行き場がなくなったオメガが、そのままスーッと歩いていく場面が何気に好きだったんですけど、共感してくれる人は居るかな？
ああいう見せ方も含めて オメガは巧いなと思わせた瞬間でしたね。