一時期 新日本プロレスにもそれなりに来日していたジェイ・リーサルですが、彼の代表的な必殺技は、リーサルインジェクション。
この技は、なかなか賛否のある技だと思います。
勢い良く走り込みながら ロープにもたれ込む様に倒立をして、その反動を利用して後方に戻ると 後ろ向きの姿勢のままジャンプして、相手の首を捕えてダイヤモンドカッターに決める技。
いわゆるハンドスプリング式のダイヤモンドカッターな訳ですが、まぁ必要以上に予備動作が多いんですよね。
カッターに行くまでに、隙だらけのハンドスプリングをする上に、完全に後ろ向きの姿勢でジャンプする為に、相手の姿もまともに見えない状態で、相手の首を捕えなきゃいけないので、なかなか難易度は高いかも知れません。
プロレスをやる上で、あれは「隙が多い」とか言うのは、無粋な話かも知れないし、極論を言えばそこを気にしていたら プロレスその物が成立しなくなるでしょう。
ですが、見る人によっては無駄な動きをとことん嫌う人も居ます。
そう言う人達からすれば、リーサルインジェクションなんて技は、全くもって無駄だらけの技に映るでしょうね。
個人的には、プロレス的な無駄な動きは大好きなんで、リーサルインジェクションも全然OKです。
コーナーからの飛び技も 側転エルボーも スーパースターエルボーも 拝み渡りも全部大好きなんで、ピープルズエルボーはまぁ微妙だけど・・・格好良ければ全然OK。
リーサルインジェクションに関しては、ハンドスプリングから後ろ向きでジャンプすると言う技の性質上 相手との距離感を掴む事が一番大事だと思いますが、まあ そこいらは相手の”受け”も重要となりますね。
万が一 相手との距離感を誤ってしまえば、一人でボテッと背中から自爆してしまうと言う とんでもなくカッコ悪い自爆になってしまいますから(汗)
プロレスは、相手と一緒に作る物。
そんなミスを試合でしてしまえば、試合全体の評価に繋がってしまうので、プロのレスラーとしては、適切な距離感で、リーサルインジェクションを完璧に受けきる技量も大切になる訳ですね。
完璧に決まりさえすれば一撃必殺のこの技で、日本で馴染みのある選手だけを挙げても内藤哲也、AJスタイルズ、マイケル・エルガン等の錚々たる顔ぶれを一撃で、撃破した事があります。
正直いってこのメンツが、一撃で敗れる程の技には、幾らなんでも見えませんが、それはリーサルの”格”が大きいのでしょう。
遠目にも分かりやすい派手な動きで、華のある技なのに加えて、相手に怪我をさせる可能性も低いので、プロレス技としては、非常に優れた技あるとも言えます。