ゲームをやる人ならば、誰もが一度は耳にした事があるであろう「ストリートファイター」
その主人公リュウの必殺技と言えば、正面で合わせた両掌から気を放出する波動拳。
その波動拳をプロレスの世界に持ち込んだレスラーが居ます。
それは、日本の漫画・アニメ・ゲーム全般が大好きな 自他共に認めるオタクレスラーであるケニー・オメガです。
両掌を上下逆に合わせて、右側に引いて充分にタメを作ってから 相手の腹目掛けて両腕での掌低を叩き込む打撃技であり、当たり前ですが掌からは何も出ません。
くどい様ですが、気とか変な物は一切出て来ません。
ストリータファイターが好き過ぎて プロレスにそれっぽい形で持ち込んだのは、オメガらしいですが、名前もそのままで波動拳。
繋ぎ技では有りますが、これを喰らった相手は、後方に大きく吹っ飛んでしまう程の物凄い破壊力を誇ります。 ここに関しては「相手の”受け”だろ」とか、野暮な突っ込みは無しの方向でお願いします。
オメガが世界的なレスラーになったのは、2016年にバレットクラブのリーダーとして新日本プロレスの第一線で大活躍をしてからの事ですが、オメガが波動拳を使用していたのは、それ以前のヒールターンをする前の話。
DDT在籍時なんかは良く使用していましたが、波動拳で豪快に相手が吹っ飛ぶのを観た時には、DDTぽい技だなとも思っていましたが、新日本Jr.参戦時には、ガチガチの硬派だったあの金本浩二を波動拳で、フッ飛ばしているのには少々驚きました。
この手の技をあれだけ綺麗に受けちゃうとは、金本も丸くなったもんだなと・・・でもまぁ波動拳はオタク全開の技では有りますが、要は両掌でのドテッ腹への打撃なので、実際に破壊力は有る筈。
大好きなゲームの流用と言う事で、少しふざけたイメージは有るかも知れませんが、先入観なしに技だけを見たらタメが無駄に大きいのは置いといて、普通に良い技だと思いますしね。
飯伏幸太とのタッグでは、オメガが波動拳でフッ飛ばした相手の背中を飯伏がキャッチして 間髪入れずに高速ジャーマンに繋ぐ連携は大好きでした。
当初は、全く同じフォームな事から「ドラゴンボール」の「かめはめ波」とも呼ばれていましたが、オメガ本人が「あれは波動拳だ！ここだけは譲れない」と断固拒否した為に、波動拳として定着した経緯があります。
例え指の角度一本の違いでも 本人が断言したらそうなるのが、プロレス界のルールなのでこの技は波動拳です。 間違いありません。
超有名ゲームの必殺技なので、覚えやすいと言う側面もあるかも知れません。
しかしオメガが、新日本プロレスに参戦したばかりの頃 波動拳を使用した際に実況が「波同胞ーーっ」と叫んでいたのはご愛嬌と言う事で・・・
一応、参戦選手の得意技位は研究してきたんでしょうが、間違って覚えてしまったのか、単に間違って口走ってしまったのかは、分かりません。
しかし波動砲って・・・それじゃあストリートファイターじゃなくて「宇宙戦艦ヤマト」やないかい！！