凄い技を初めて目の当たりにした時に思わず驚いてしまった事は、プロレスを見ている人ならば誰でもあると思いますが「この選手がこんな技を使えるんだ!」という驚きを覚えた事が有る人も結構多いのではないでしょうか?
初めて450°スプラッシュを見た時は、その凄まじい回転に衝撃を受けた物ですが、ファイヤーバードスプラッシュとして、ハヤブサが使用する様になってからと言う物は、身体能力に自信のある選手が得意技に加える事もかなり増えて、いつの間にかファイヤバードスプラッシュは決して珍しい技では無くなっていました。
しかし田中稔が、この技を華麗に使って見せた時は、少々驚きました。
記録に残るIWGPJr.連続防衛を打ち立てた新日本プロレスを退団した2009年から 田中は、しばらくの間フリーとして色々な団体で活躍する事になりますが、この頃の田中は、積極的に新しい事にチャレンジしたり とにかくフリーとして生きていく為に、今までのイメージを壊してでも 新しい田中稔を作り上げようとしていた印象があります。
そんな中で組まれた澤宗紀とのシングルマッチで、田中がフィニッシュに選んだのは、今までフィニッシュに多用していたミノルスペシャルではなく、何とFIREBALLスプラッシュ(ファイャーバードスプラッシュ)でした。
田中の身体能力の高さは、キレキレのミノルスペシャルや その動きを見ていれば分かってはいましたが、それを全面に出してくる事は、今まで余り無かったので、ここまで華麗な技を使った事に驚きを覚えました。
今までは敢えてやらなかっただけで、やろうと思えば何でも出来てしまう田中は、本当に天才肌のレスラーだと思います。
使い出した頃は、田中のイメージと かけ離れていた技だったので、多少の違和感はありましたが、今ではすっかりイメージも定着したんじゃないでしょうか。
2022年5月現在で49歳の今でもFIREBALLスプラッシュをここ一番では繰り出す事があり、ミノルスペシャルと併用して使っていく事で、大きな試合で大きな結果を残しているのだから恐れ入ります。
50を目前にしても あんな技をサラッとこなしてしまう辺りは、天性の運動神経だけではなく 身体を見れば分かりますが、あれこそ練習量の賜物なんでしょう。
年齢を重ねたからと言って田中の衰える姿を全くイメージ出来ないのは、凄い事ですね。
田中の試合に関しては、ミノルスペシャルで決めても FIREBALLスプラッシュで決めても 得した気分なるのは、両方共に銭の取れる必殺技と言う事なんでしょう。
毎回 両方の技のフィニッシュシーンを見たいくらいです。 そんな事ムリですけど。
三本勝負ならいけるか(笑)
ちなみに、本人いわくファイャーバードスプラッシュとの違いは「指の角度」らしいです。
なに この某理不尽大王を彷彿とさせる理論。