3.18 新日本プロレス後楽園ホール大会で行われたニュージャパンカップ3回戦
高橋ヒロムvsEVILの一戦は、壮絶な闘いの末にヒロムが元・同門のEVILを撃破してベスト8進出を決めました。
ヒロムとEVILと言えば、2020年にEVILがLIJを裏切って バレットクラブ加入で悪の限りを尽くし内藤哲也から強奪したIWGP2冠を賭けて 怒りのヒロムがEVILの王座に挑戦。
その時は、ヒロムが善戦するも 返り討ちにあってしまった過去があり 今回はその時以来の遭遇となります。
今のEVILは、バレットクラブ内でHOTを結成して、あの時よりも更に悪の連携に磨きがかかっており 現在NEVER2冠王。
ヒロムにとっては、自分の事も良く知られている相手だけに、一筋縄ではいかない相手です。
しかしヒロムにもIWGPJr.を巻いたままIWGP世界ヘビーを取ると言う野望も有ります。
Jr.ヘビー級として東京ドームのメインに立ってやると言う野望も有ります。
この日は、ヒロムの想いの強さが勝ったのでしょうか、EVILの悪の連携にも全く怯む事無く 試合に介入にして来る東郷に、EVILを激突させて邪魔者を排除すると、最後は一瞬の隙をついて掟破りのEVILを炸裂させて完璧な3カウントを奪う事に成功しました。
完璧なEVIL撃破。
この時の押さえ込み方に、ヒロムの執念が見えました。
新日本で、悪の限りを尽くして好き放題暴れ回っていたEVILを Jr.ヘビー級のヒロムが文句の付けようのない正攻法で、完全な勝利を奪ったのですから、これは新日本Jr.にとっても大きな勝利。
「お前らとは目指してる物も、覚悟も全然違うんだよ。お前らとはもう終わりだ。EVIL絶交だ」とヒロムがリング上で宣言したのは、HOTに構うのは終わりにして これから自分はもっともっと 上のステージに行くと言う決意の表れ。
ここでEVILを乗り越えたヒロムなら 本当にやってくれそうな気もします。
Jr.ヘビー級勢としては、唯一のベスト8に進出した事になりますが、次のヒロムの闘いは、鷹木信悟とのLIJ同門対決。
これは正真正銘の初対決で、かなり注目度の高い夢のカードです。
鷹木はIWGP世界ヘビー級前王者なので、ヒロムにとっては厳しい闘いになるでしょうが、だからこそ ひょっとしたらヒロムが前王者をも喰うのでは?と言う期待感も膨らみます。
プロレスのキャリアでは劣りますが、出来る事ならここはヒロムに勝って貰ってLIJでの先輩としての意地を見せて貰いたいですね。
結果はさておき、この対戦ならば名勝負になるのは必至。 大袈裟でも無くベストバウトを狙えるだけのカードだと思っています。
その後のLIJの序列がどうなるのか?と言うのも気になる部分です。
優勝者特典として例年実現して来た好きな王座への挑戦に関して、ヒロムは優勝した暁にはエル・デスペラードの持つIWGPJr.ヘビー級への挑戦を表明しました。
「いつでも挑戦できるJr.に挑戦なの?IWGP世界とかじゃなくて??」
そんな風に思った人も居ると思いますが「IWGPJr.を持ったまま IWGP世界ヘビーを獲る」と言う野望がある以上は、好きな王座に挑戦出来ると言っても まずは順番的にIWGPJr.を獲らなきゃ話にならないので、これはしょうがないですね。
かなりハードルの高いチャレンジですが、こんな無謀な野望を掲げているヒロムだからこそ 多くのファンから支持を集められる存在で居られるのでしょう。
新日本の歴史上 IWGPJr.ヘビー級王者でありながら IWGPヘビー級(世界ヘビー級)に挑戦した選手は、プリンス・デヴィットとデスペラードのみ。 王座奪取に至った選手は一人も居ません。
このニュージャパンカップは、高橋ヒロムの自らの野望への足がかりであると同時に、新日本の歴史への挑戦でもあります。
その為には、まず鷹木信悟を乗り越える事。
いきなりの最難関で有るかも知れませんが、鷹木vsヒロムは今後の新日Jr.の未来に置いても大事な試合。
新日Jr.を背負ったヒロムの奮闘に、期待しかありません!