小島聡のCCD

第三世代の中でも 断トツで常にグッドコンディションを保っている小島聡ですが、そんな小島でも体調は良いいのに、結果をなかなか出せずに大スランプに陥っていた時期が有ります。

 

それは2004年

スランプから脱する為に、当時全日本の2TOPの武藤敬司、川田利明との連戦に加えて、何とNOAHの三沢光晴との対戦が組まれました。

4年前に全日本を退団して NOAHを設立した三沢が、再びNOAHのリングに上がると言う事も大きな話題となりましたが、次期エース候補の一番手であった小島との対戦も大きな話題となりました。

これから全日本を支えて行く事になるであろう当時の小島にとっては、歴史を紡ぐ意味でも川田は勿論 三沢との対戦は非常に重要な一戦だったかも知れません。 

 

結果的に、この3人との三連戦は全敗

しかし試合結果以上に、身に付けた物はありました。

「吹っ切れた」とか「心構え」みたいな精神的な物は、間違い無く叩き込まれたと思いますが、目に見える部分での収穫として、三沢との闘いをきっかけにして 小島は新たな武器を身につける事になります。

 

これまで一度も受けた事の無い、三沢のエルボーを何発も叩き込まれ、断崖式タイガードライバーも喰らい 当時はまだ返される事も珍しかった エメラルドフロウジョンを受けるもこれをカウント2でハネ返す健闘も見せました。

最後は三沢の奥の手である タイガードライバー91の前に撃沈したのですが、小島が目を付けたがエメラルドフロウジョンの破壊力。

 

この時に受けたエメラルドフロウジョンを元に、改良して編み出した技が

コジ・クラッシュ・ダイナマイト

通称 CCDです

この闘い以降 小島はCCDを新たな必殺技に加え 今までのスランプの中で落ち込んでいた気持ちを切り替え 三冠奪取に向けて再び激闘の中に身を投じて行きます。

 

タイガードライバー91とかも破壊力では全く負けてないでしょうが、明らかに小島のカラーとは違うので、小島がエメラルドフロジョンに目を付けたのは当然でしょう。

技の入り方は、エメラルドフロウジョンと似ていますが、首を抱える方向、落とす方向が逆になるので、形的には佐々木貴のD-ガイストとも同形になりますが、技の開発に至った経緯が三沢のエメラルドフロウジョンを実際に受けて そこから派生させた技なので、小島のオリジナルと言っても良いのではないでしょうか?

 

使用当初は、何度もフィニッシュにする事もあったのですが、小島的にはやはり拘りが最も強い技はラリアットなので、徐々にフィニッシュは殆どの試合がラリアットに戻る事になるのですが・・・それでもCCDと言う技が出来た事は、最終的にラリアットに繋ぐ為の試合を構築するに当たっては、大きかったと思います。

この翌年には、遂に川田を倒して 三冠ヘビー級を奪取したばかりか、古巣の新日本からもIWGPヘビー級をも奪取して 年間MVPに輝いた訳ですが、この凄まじい活躍もCCDの開発とは無関係・・・と言う訳では無いと思います。

 

繋ぎ技に降格されたとは言っても、ラリアットへの布石としては充分過ぎる破壊力を持った技ですからね。 近年では使用される事も無くなった時期も有りましたが、稀に解禁した際にはやっぱり「おおっ!」ってなっちゃいます。

必殺技にまでしなくても良いですが、CCDは紛れも無く小島の歴史の一つなので、継続的に使用して欲しいと思うんですけどね。

 

ちなみに、このCCDと言う名称

コジ・クラッシュ・ダイナマイト・・・って少しダサいと思っていましたが、若手時代のテーマ曲「クラッシュダイナマイト」から来ている物。

由来はともかく 永遠の盟友の天山広吉の得意技TTDと名前が似ているのが良いですね。

 

橋本真也のDDTと 蝶野正洋のSTFに近い物を感じます。