2001年にスキンヘッドになった武藤敬司が、シャイニングウィザードを産み出した時は物凄いインパクトでした。
相手の膝に飛び乗って技を決めると言う、派手で見栄えも良く プロレスらしい動きの技は瞬く間に業界内で話題となり 他の選手達にも大きな影響を与えます。
膝の上に飛び乗る動作を「シャイニング式」と言いますが、その呼び方が定着するのにも時間はかからず、シャイニングウィザードを使う選手、自分の得意技をシャイニング式で応用する選手など・・・大袈裟では無く業界に大きな影響を与えた技です。
ケンカキック
稲妻レッグラリアット
踵落とし
それこそ色んな技が産まれました。
しかし 数多く産まれたシャイニング式でも最も驚いたのは、2003年に中邑真輔が考案したシャイニングトライアルでした。
膝の上に飛び乗って 相手の首を両足で挟み込んで倒れ込みながらの三角絞めなのですが、シャイニング式は元々膝蹴りを叩き込むのを前提に開発されたムーブなので、打撃から間接技と言う全く属性の違う技で、アレンジを加えた中邑の柔軟性には、驚かされます。
和名になると「閃光三角絞め」となり、やたらカッコ良くなっちゃいます。
シャイニング式を使う事については、本家の武藤との雑誌対談時に、きちんと了承を得ているそうですが、ロイヤリティー払えとか当時は20代で若かった中邑が、武藤にタカられなかったか心配でした(笑)
業界で大先輩の武藤に、言われたらなかなか断れないですからね。
シャイニングトライアルは良い技だと思っていたんですが、何故か使用頻度も余り高くなくフィニッシュになった事も数回しかない なかなかレアな技でした。
せっかく武藤に許可まで貰ったのに、これはちょっとばっかり勿体なかったですかね。
もしかしたら、その原因は武藤に使用回数に応じた ロイヤリティーを要求されていたから……?
2006年の肉体改造後は、完全封印となってしまい他の使い手も現れなかった為に、完全に幻の技となってしまいました。
あの頃の中邑はパワーを活かした技に、比重を置いていた為にシャイニングトライアルを使わなかったのは分かるんですが、試行錯誤の末にクネクネになった中邑ならば、隠し技的にシャアニングトライアルを奥の手としても使っても面白かったと思うんですけどね。