1998年に秋山準が、リストクラッチエクスプロイダーを開発してからと言うものは、日本マット界に腕を掴んで技を決める「リストクラッチ式」が大流行しました。
その傾向は各団体に見られましたが、特に秋山の系譜である2000年代のNOAHには、多くのリストクラッチ式が開発されていきました。
受け身を封じる事で、威力を増加させるのがリストクラッチ式の目的である為に、様々な投げ技に応用されましたが、ある程度は予想の範囲内。
しかしリストクラッチ式を丸め込み技に応用するとは、誰が予想出来たでしょうか?
天才と名高い丸藤正道が考案したのが
パーフェクトスモールパッケージ
(完璧首固め)。
相手の膝下から通した腕で、手首を掴んでから首固めで丸め込む リストクラッチ式のスモールパッケージ。
丸藤はこのあちこち固めている技をスピーディな流れの中でも、ササッと決めてしまうのだから流石としか言い様がありませんよね。
通常の首固めは、相手は両腕はフリーになっていますが、完璧首固めは片腕の自由も奪っているので、よりフォールを返し難くなっている訳です。
でも 少し疑問
普通の首固めよりも多く固めているので、確かに完璧っぽいですが、普通の首固めってハネ返す時はキックアウトして返すんで、腕を固める意味が余り無い様に、感じるんですが・・・
でもまぁ ガチガチに固めて、何か「完璧」っぽいんで良しとします!(笑)
リストクラッチと付けば、それは全て上位互換技ですから!!
この技を開発した2006年は、まだ体重も軽くJr.ヘビー級だった丸藤なので、妥当ヘビー級として使用する事が多く 当時は絶対に勝ち目のない相手とされていた 四天王の一角である田上明を丸め込んだばかりか、初挑戦にして、何と秋山準からGHCヘビー級王座まで奪い取った時の技もパーフェクトスモールパッケージでした。
これだけ結果を出せば、正に完璧です。
今となっては、丸藤もヘビー級に転向したお陰で、丸め込みに頼らなくても正面から大きな相手に勝つ事が出来るので、パーフェクトスモールパッケージが使用される事は、余り無くなってしまいました。
それはそれで少し残念です。