TAKAみちのくが、まだまだJr.ヘビー級の選手としてトップ戦線に参入してくるよりも前に開発されたオリジナルホールド。
ボディスラムの要領で抱え上げ、開脚しながら、前方に後頭部や背中を叩きつける技。
元は、リバース・パイルドライバー系の技から発展した物だが、脳天を突き刺すのではなく後頭部から背中にかけて落とすので、分類上はボム系の技になる。
当時は一介の若手選手だったTAKAが編み出したにも関わらず、あっという間に同型の技が世界中に広まり、今や国内外問わず使い手のかなり多い流行技になっているのが凄いですね
みちのくプロレスと言う小さい団体で育ったTAKAが、WWE進出を果たしたばかりか、自らあみ出した技が世界的に大流行していると言う現実は、実に感慨深い物が有ります。
WWE所属の人間ならば世界中のプロレスファンに、その存在が知れ渡るのも納得なんですが、みちのくドライバーⅡが流行ったのはTAKAが、WWEに入団する前なので、尚更スゴい事です。
しかもインターネットが、広く普及する前の話ですからね。
自分の名前を冠している技なので、名前を変えて使用している選手も多く存在するが、そのまま、みちのくドライバーⅡとして使っている選手も意外と多いのは開発者のTAKAに対するリスペクトなんでしょうね。
WWEで活躍していたTAKAは、そこでプロレス観を大きく変えて無駄に大技に頼らないクラシカルなプロレスを好むようになり、大技はここぞと言う場面でしか繰り出さないスタイルにチェンジしていきます。
その為にみちのくドライバーⅡは、渡米前に比べて使用頻度はぐんと減るのですが、その代わりに技を出す局面を良く考えている様になった為に、出せばフィニッシュになる確率はあがり、必殺技としての価値は大きく上昇したと思います。
普段から見れないのは残念ですが、技の価値が上がったのは喜ばしい事ですね。
ちなみに、この技名に「Ⅱ」とナンバリングされているので「Ⅰ」ってあるの?と気になった事が有る人は多いと思います。
結論から言うと、ハイ ありました
みちのくドライバーとは、クロスアーム式のシットダウンパワーボムなんですが、当時から既に存在していた堀田祐美子のピラミッドドライバーと全くの同系です。
ですがTAKAは堀田のピラミッドドライバーの事を全く知らなかったそうで、決して真似ではないとの事です。
その真意はさておき、そう公言してからは堀田と被るので、みちのくドライバーの使用をスッパリと止めて「Ⅱ」の開発に至りました。
これは、なかなか出来る事じゃないですよね。
若手の頃からこんな大技を使っていたTAKAが、後に大技を極力封印するまでになるなんて、プロレス観と言う物はどこでどう変わるか分からない物です。