ウィル・オスプレイが、初来日したのは2016年。
”イギリスの飯伏幸太”と呼ばれる程の選手の来日は、かねてから期待されていましたが、いざオスプレイが来日するとその動きの一挙手一投足に、度肝を抜かれてしまいました。
出す技がいちいち派手で、一見さんにも分かり易く その動きからして一目で身体能力の塊だと言うのが、誰の目から見ても分かります。
まぁ この頃のオスプレイは、今よりもやや「やり過ぎ」な所はありましたが、やはり その人間離れした動きには目を奪われました。
そして この頃のオスプレイの必殺技は、オスカッター
公式サイトで結果だけを観た際に、オスカッターの存在を知ったんですが、第一印象は「何だ このふざけた名前の技は・・・」
・・・で実際に映像でオスカッターを観た時の印象は「何だこの微妙な技は・・・」
とにかくオスカッターに対して 余り良い印象はありませんでした。
セカンドロープに飛び乗って、その反動を利用して後方に大きくジャンプしながら、相手の首を捕えてダイヤモンドカッターで叩きつけるのが、オスカッターと言う技なんですが・・・いや「微妙な技」とは言いましたが、凄い技なんです。
凄い技なんですよ
凄い技なんですけど、オスプレイがそこまでに見せた繋ぎ技や動きが、余りにも凄過ぎたので、最後のオスカッターが若干 地味に見えてしまったんです。
あれだけ凄い動きを見せていたオスプレイのフィニッシュとしては、やや物足りなかったと言うか「せっかくの身体能力をもっと存分に活かした技が他にあるんじゃないの?」と言うのが正直な感想でした。
でもオスカッター自体が、しょぼい技だとかは思っていません。
必殺技に行くまでのオスプレイが、凄過ぎただけなんです。
そんな風に思っていたオスカッターですが、実際にLIVEでオスカッターを観た瞬間に、その考えはあっさりと一変しました。
スーパーJr.公式戦でのボラドールJr.戦だったと思いますが、スパニッシュフライを着地すると言う離れ業を見せた直後に、追撃して来るボラドールJr.に背に向けながらセカンドロープに飛び乗ると、あっという間にオスカッターを炸裂させて3カウントを奪ってしまいました。
正に圧巻の勝利。
完全に制止している相手ではなく、後ろから走って来る相手に対して、オスカッターを完全な形で決めるなんてのは、相当な難易度でしょう。
そして一番驚いたのが、セカンドロープの反動を利用したとは言え、尋常じゃない飛びあがるその高さ!!
オスプレイvsボラドールJr.の試合をLIVEで観るまでは「オスプレイにしては地味な技」という印象だった技が、試合を観た後では「オスプレイにしか出来ない技」という印象に大きく変わっていました。
「身体能力をもっと存分に活かした技が他にあるんじゃないの?」と言う感想も最初は抱きましたが、今となっては「オスプレイの身体能力を存分に活かした技」と言う感想に、180度の方向転換をしていました(笑)。
やっぱりプロレスは、LIVEで観るに限りますね。
映像や文面だけで観ているのと、実際に見るのとでは全く見え方が変わって来るし、考えや印象が大きく変わる事もしょっちゅうです。
何だかんだ言って「オスカッター凄い」と言う結論に落ち着いた訳ですが、今でも気に入らない事が一つだけあります。
それはロープの反動を利用しない単なるダイヤモンドカッターでも、オスプレイがやれば全てオスカッターと呼ばれてしまう事。
いやいやいや、それは違うだろう……と小一時間 問い詰めたい気分です。
あれもこれも全てオスカッターで統一するのなら、なんだかんだで一番印象に残っているオスカッターは、2021年にニュージャパンカップでオスプレイが優勝した際に、傍らに居た恋人のビー·プレストリーに、いきなり裏切りのオスカッターを決めた場面でした。
試合では無いけど、あれは本当に衝撃でした。
まぁ あれはダイヤモンドカッターでしたけどね。
でもオスカッターだそうです。