高橋裕二郎のインカレスラム

元WEW世界王者のカート·アングル。

彼の産み出したアングルスラム(旧名オリンピックスラム)は、世界中のレスラーに影響を与えてきました。

 

高橋裕二郎もその一人で、海外遠征にでる前の若手の頃から、インカレスラムの名称で使用。

既にNO LIMITで活躍してたとは言え、立場的にはまだヤングライオンの裕二郎がIWGPJr.タッグを奪取したり、田中稔をインカレスラムでフォールしたりと、キャリアに見合わぬ活躍をしてきたのは、当時の裕次郎の必殺技インカレスラムがあった事が大きかったと思います。

 

海外遠征から帰ってきてヘビー級転向後には、東京ピンプスを必殺技に据えた為に、インカレスラムは余り見られなくなります。

レスリング出身者だけあって インカレスラムの様な技は裕二郎と相性が良いし、まず似合ってたんですよね。

それを使わなくなったのは勿体なかったし、稀に使う事があったとしても完全に繋ぎ技扱いでしたから。

 

しかし裕次郎は不思議なくらいに、必殺技の変更が多いレスラーなんですが、ヘビー級転向後も比較的短期間の内に、東京ピンプスからマイアミシャイン そしてピンプジュースと次々と必殺技を変えています。

マイアミシャインとかも悪くは無いんですが、必殺技としてのカッコ良さや説得力を考えると やはり一番好きだったのは、インカレスラムでした。

 

ちなみにこの技名は、オリンピックスラムにちなみ 自分のレスリングの実績に基づき命名するのが、杉浦貴のオリンピック予選スラム以来 何故かお決まりとなっているので、裕二郎もそのパターンに基づき、グレコローマン84キロ級のインカレ(全日本学生選手権)王者に輝いた実績から インターカレッジスラムと命名している。

通称=インカレスラム

 

長らくインカレスラムは陽の目を見ない日が続きましたが、2020年頃からの裕二郎は、大一番では過去の引き出しを開けて来る事が多くなって来たので、頻繁にインカレスラムを使用する様になりました。

あくまで繋ぎ技としてですが、ロープに振る動作からフェイントをかけて相手を引き寄せ、インカレスラムに持って行く入り方は、素晴らしいの一言です。

 

出来れば フィニッシュとして復権を望みたいのですが、一度 繋ぎ技に降格してしまった技の復権は、なかなか難しいですよね。