10月21日 新日本プロレスの日本武道会大会
G1クライマックスファイナルとなる この日ですが、決勝戦を前にとんでもないサプライズが待っていました。
休憩明けにザック・セイバーJr.が、テーマ曲と供に入場してきます。
発表されていた対戦カードには、ザックの名前は無かったので、一瞬「???」となりましたが、良く見るとコスチュームではなく トレーニングウェア。
ますます「???」
これから一体何が起こるのか予想もつきませんでしたが、ザックがリングインすると今度は、聞き覚えのあるテーマ曲が武道館に鳴り響きます。
柴田勝頼です!!
同じくトレーニングウェアで、柴田勝頼が姿を現したのです!!
そして柴田もリングインすると、何と5分間のグラップリングルールによる スペシャルエキシビジョンマッチが発表されました。
2017年に試合中のアクシデントで試合後に倒れ 緊急搬送ののち 急性硬膜下血腫の診断を受けこれまで長期欠場を柴田ですが、復帰は望まれていた物の負傷個所が頭だけに復帰は難しいのでは・・・と思われていただけに、グラップリングルールとは言え、再び柴田の闘う姿が見られるだけで、感慨深い物が有りました。
正直を言うと柴田が「ケジメを付ける為に、最後にせめてエキシビジョンでも・・・」とある種の決断をして リングに上がったのかな?とも思いましたが、いざ試合が始まれば 柴田の戦いに見入ってしまいました。
あのザックと堂々とグランドで渡り合い、随所にお互いに細かいテクニックも披露し一瞬も目が離せない流れる様なグランドの攻防。
プロレスの実戦で使われるコブラツイストや卍固めも出した所で、タイムアップ!
こんなに濃密なグランドの攻防はなかなか見れる物じゃないですし、5分間があっという間に感じました。
LA道場では若手にプロレスを教えている立場の柴田ですが、まだまだ本人も全然やれる事を武道館のお客さんに見せつけたのです。 勿論 投げ技や打撃技も無しのグラップリングルールではありますが、現役選手並みの均整のとれた肉体は素晴らしく「本当に柴田が帰って来た!」と思わせるだけの物はありました。
試合後が終われば流石に「引退」を発表してしまうのかなと、しょうがないとは分かっていても悲しい気持ちになりましたが、ザックと何やら「もう一回」「もっとやろうぜ」的なジェスチャーでやりとりをしています。
これは・・・?
ザックの退場後に、柴田がマイクを持つと高らかに叫んだのです。
「次このリングに立つ時はコスチュームで!」
何と・・何と柴田勝頼の復帰宣言です!!
いつになるのかは柴田が帰って来るのです!
「もう復帰は無理だ」そう思っていたのはファンだけで、柴田本人はプロレスラーで有る事を諦めていなかったのです。
柴田本人が諦めていないのに、我々ファンが諦めてはいけませんね。
正直言うと欠場になった原因を考えると 簡単に手放しで喜べる復帰宣言では無いかも知れませんが、それでも柴田の決断は応援したいと思います。
今後復帰に向けたトレーニングや、復帰後の試合後で再び事故が起こらない事を祈るしかありませんが、柴田の復帰宣言は素直に、嬉しく思います。
しかし復帰したとしても以前の様なバチバチなファイトが出来るのかは、正直分かりません。
でも・・!
この5分間のエキシビジョンで、リングに立っていたのは、LA道場のコーチではなく 2017年まで新日本のリングで闘っていた紛れも無くザ・レスラーの姿でした。