永田裕志の必殺技と言えば、バックドロップホールドと各種ナガタロック。
今の永田はバックドロップホールドで勝負を決める事が多いですが、1998年の凱旋当時はナガタロック そしてじきにナガタロックⅡを頻繁に、フィニッシュに使用していた様に思います。
数ある各種ナガタロックの中で永田本人が、最もお気に入りなのがナガタロックⅡだと思います。
IWGPとG1を初めて獲ったのもナガタロックⅡでしたからね。
同型の技や類似技が、世界中で使われている事からも分かる様に、プロレス的にとても完成度の高い優れた技なので、永田が最も頻繁に使用するのも頷けます。
ただ永田にとって不運なのは、これを単なるパクリ技だと勘違いしてる人が、余りにも多い事。
クリス・ベノワが、WWEやWCWの舞台でクリップラーフェイスロックとして使用した事で、そちらが有名になり過ぎてしまい、ベノワが元祖かの様な誤解が一部では広まっていましたが、この技は正真正銘 永田裕志のオリジナルです。
時系列で言うと永田が、まだヤングライオンとして修行を積んでいた1994年頃
この時期に、ベノワは新日Jr.の一員として活躍してましたが、クリップラーフェイスロックなんて まだまだ使用していなかったし、当時若手だった永田は、既にグランドフェイスロックと言う名称で、フィニッシュとして多用していました。
ベノワが、クリップラーフェイスロックを使い始めたのは、WCWに所属した1995年以降の話です。
(永田のとは若干グリップが違いますが)
完全に永田が元祖なのですが、一介の若手に過ぎなかった永田と世界的なレスラーに駆け上がっていってたベノワとの知名度の差でしょうか?
気の毒になる位に、永田がパクったと散々言われてきましたからね。
まぁ 人の技を散々使いまくってた永田だから こう言う疑いを掛けられた部分もあるのかも知れませんが……
そしてナガタロックⅡと言えば面白いのが、開発に関しては、ナガタロック2の方が、ナガタロックより先だと言う事。
ナガタロックⅡは、上記でも書いた様にヤングライオン時代からグランドフェイスロックとして使用していましたが、ナガタロックを開発したのは1997年のWCW遠征時代。
そして1998年の凱旋後に、グランドフェイスロックをナガタロックシリーズに加えたのですが、要するに開発順じゃなくて ナンバリングした順番と言う事ですね。
これは、なかなか珍しいパターン。
とにかくナガタロックⅡと同型、または類似技の世界中での普及率を考えると永田が、プロレス界に与えた影響は、とてつもなく大きいと言う事です。
A級戦犯だの天下を取り損ねた男だの言われても やはり永田さんは偉大なレスラーなのです。