新崎人生は、あの特異なキャラクターが評価され世界最大のメジャー団体にも上がっていますが、そのキャラクターを象徴するのが、数ある念仏技でしょう。
技の前や途中に、合掌するアレです。
その中でも個人的に好きなのが、拝み渡りです。
相手の片腕を取って捻りあげながら、トップロープに飛び乗り 左手で相手の腕を掴んだまま 右手で拝んで、トップロープ上を歩いていくと言うとんでもない技。
その間 相手も人生に同行してロープ際を歩かせられるのですが、ここはツッコミをいれちゃいけない所
腕をガッチリ極められてるから自由に動けないんです!
少し揺らして 人生のバランスを崩させれば良いんじゃね?とか言う奴はバカです
バカです!
大事な事なので、2回言いました。
お遍路さんのキャラクターと人生の身体能力とバランス感覚を最大限に活かした面白い技です。
人生が、WWEの目に留まったのも頷けます。
オールドスクールに、こんなアレンジを加えたのにも驚いたんですが、この技に一番驚いたのは、1993年にFMWに参戦した時です。
何と人生は6人タッグながらも「苦行」と称してノーロープ有刺鉄線デスマッチに身を投じたのです。
あの人生がデスマッチのリングに上がるなんて、これだけでも衝撃だったのに、この試合のクライマックスシーンには、誰もがもっと衝撃を受けたはずです。
この試合形式は、ピンと張ったロープは一切無く 代わりに有刺鉄線が張り巡らされています。
さすがに、この形式では拝み渡りも出来ないしロープワークも使えないので、人生の魅力半減かと思いきや 何と対戦相手の腕を取るや有刺鉄線上を拝み渡りしてしまいました。
衝撃でした。
ピンと張っているロープでは無く やや弛みのある有刺鉄線の上を拝んだまま歩くなんて どんなバランス感覚だよ!
いや それ以上に、もし途中で落ちたら有刺鉄線でズタズタになるのに、物凄い度胸です。
さすがに悟りを開いているだけの事はあります。
と言うか有刺鉄線の上を歩いて足の裏は、痛くないの?
とにかく試合の結果なんて どっか行っちゃうくらいの物凄いインパクトでした。
後にも先にも有刺鉄線の上を拝んだまま歩いた選手を見た事はありません。
(そもそも他に使い手が居ないんだけど)