新崎人生と言うプロレスラーが、みちのくプロレスにあらわれたのが1994年。
その得意なキャラクターで、瞬く間に人気者となり
圧倒的な強さで、快進撃を続けて行く人生は、各試合を○○番札所巡礼」と称して、「八十八番札所」にあたるデビュー88戦目で、団体の顔であるグレート・サスケを破る事を満願成就としていました。
そして負け無しで、迎えたサスケとの88番札所。
人生にとっては、このキャラクターの集大成とも言える最大の大一番です。
人生のキャリアを代表する名勝負となり何と言っても圧巻だったのは、試合のラストに向かっての流れ。
場外のサスケに対してエプロンサイドから蹴りを入れ ひるんだサスケに人生はロープに飛び乗り一気に、ラ・ケブラーダ!!
いや只のケブラーダでは、ありません。
その両手は合掌されていたのです。
念仏ケブラーダです!
衝撃でした。
この時代は、もう既にラ・ケブラーダは珍しい技では無くなっていましたが、まさか合掌したままケブラーダをするとは驚きました。よく合掌したままのケブラーダで、バランスを取れるなと。
やはり そこは人生の身体能力の高さ故なんでしょうね。
この予想外の攻撃に、想像以上に大ダメージを受けたサスケは、リング上に戻った後に、念仏ダイビングヘットバッドで敗れる事になります。
これにて人生は、満願成就を果たした訳ですが、最後の最後はサスケが人生の快進撃をストップする物だと思い込んでいただけに、この試合の結末も衝撃でした。
この技こそが、この試合に向けての秘策だったと言いますが、直接フォールを奪える技ではなく 場外へのダイブ技を秘策にするとは、なかなか珍しいパターンですね。
この後 念仏ケブラーダを使用する事は無く 決して安売りしなかったのも かえって良かったんじゃないでしょうか?
恐らく今後も念仏ケブラーダを使用する事は無いと思われますが、ここまで自分の身体能力と 特異なキャラクター性を融合させた技もそうそうに無いと思います。