ハヤブサのシューティングスタープレス

日本プロレス界には、現在から過去に遡って、かなりの数のインディー団体が乱立しています。

団体が多ければ 選手の数も相当な数にのぼります。そんなインディー育ちの選手で、最も未来を感じさせたのは、FMWのハヤブサだったと思います。

 

1994年の4月16日に、日本マットのメジャー・インディーを問わず様々な団体のJr.ヘビー級を集めた伝説の大会スーパーJカップ。

FMW代表として選ばれたのは、リッキー・フジと当時海外遠征中だったハヤブサです。

 

Jr.のエース格だったリッキーはともかくとして 当時のハヤブサはまだまだ、一介の若手に過ぎず 一回戦で闘う獣神サンダー・ライガーとは、格的にも実力的にも雲泥の差がありました。

 

結果的に言えば予想通りの見事な玉砕です。

しかしハヤブサは、ただ負けただけではありませんでした。

 

奇襲のトペコンヒーロ

華麗なダイビングニールキック

華やかさを備えた立ち振舞いと その華麗な動きは、これまでハヤブサを見た事のない新日ファンをも魅了していきます。

そして勝負を掛けた大技は、本家ライガーに対してのシューティングスタープレス!

 

衝撃でした。

 

Jr.の重鎮であるライガーのオリジナル技を本家に見舞う度胸もそうですが、本家を圧倒的に越える技の美しさ。

身体の柔軟なハヤブサならではの あのフォームなのでしょうが、練習も無しでこれをぶっつけ本番でやったと言うのだから 更に驚きです。

クリーンヒットこそしませんでしたが、将来性を感じさせるには、充分な一撃でした。

 

さすがに、この後ライガーの怒涛の反撃にあい 新技のフィッシャーマンバスターで試合には敗れますが、勝敗以上に大きな爪痕を確実に、プロレス界に残したと言えるでしょう。 

初めての大舞台で、流星の如く宙を舞ったハヤブサの姿には、ハヤブサ本人の未来は勿論の事

インディーの未来

プロレスの未来

様々な未来が、重なって見えたと思います。

 

この時の予感の通り ハヤブサはFMWを背負う存在となり、インディーを背負う存在となり全日本プロレスにも参戦を果たすなどして 団体の規模を超えた活躍をしていく事になります。

そしてシューティングスタープレスも

自分の物として完全に、本家を超える使い手に成長します。

 

あれから26年の月日が流れましたが、シューティングスタープレスはハヤブサの右に出る物は居ないと 未だに思います。

それ程のインパクトでした。