ワイルドペガサスの雪崩式ツームストンパイルドライバー

ワイルド・ペガサスの最強の奥の手と言えばスーパーパワーボムですが、もう一つ滅多に見せた事の無い最強の奥の手があります。

 

1995年のベスト・オブ・ザ・スーパーJr.

ペガサスは公式リーグ戦で、2代目ブラックタイガーと激突しますが、スーパーJr.史上に残る激闘の末に、惜しくも雪崩式BTボムで敗れます。

しかし その後も順当に白星を積み重ねた2人は、供に決勝進出決定戦に駒を進め 再び激突にする事になります。

 

リーグ戦と決定戦で、同じ相手に2連敗だけは絶対に避けたいペガサスの勝利に対する執念が上回ったのか、当時の新日Jr.のレベルの高さを象徴するかの様なハイレベルな戦いに、幕を下ろしたのは、何とペガサスの雪崩式ツームストン・パイルドライバーでした。

 

これは衝撃でした。

 

公式リーグ戦では、雪崩式BTボムと言う最上級の技で負けているので、シリーズ内での再戦は、「同様に最上級の技で」・・・と言う思いもペガサスには、あったのかも知れません。

それにしても パイルドライバーを雪崩式でやるなんて・・・ここまで危険極まりない大技を出さなきゃならないくらい2人の戦いは、過激化していったんですね。

 

激しい戦いは良いですが、ここまで行くのも少し考え物です。

 

実は、ペガサスが、この技を出す8年も前の1987年には、女子プロレスで一度だけ雪崩式ツームストン・パイルドライバーが繰り出された事があり 若手時代の北斗晶が、首を骨折してしまう大事故がありました。

北斗は、8ヶ月もの入院生活と1年の長期欠場を余儀なくされる事となった経緯があるだけに、この技は見ていて ヒヤヒヤ物です。

 

その時の対戦相手だった技をかけた選手は、今でも後悔しているそうです。

 

言うまでもなく 相手の命すらも奪いかねない かなりの危険技ですからね。

 

さすがのペガサスも初公開以降は、大谷晋二郞とクリス・ジェリコにしか使用していないと記憶しています。

しかし この技を受ける方も受ける方で

良くもまぁ受けきった物です。

 

パイルドライバーは基本 掛け手の落とし方次第なんで、受け身の技術とか関係なく、完全に相手に身を委ねる事になります。

そこが、プロレスを成立させる上で、最も大事な信頼関係が活きてくる部分です。

 

ペガサスとブラックは、互いをライバルと認め 友と認め完璧な信頼関係が存在している間柄です。

だからこそ初公開のこの技を この試合で出したのでしょうね。