1996年当時の新日本プロレスは、WCWと業務提携にあり活発な交流をしていました。
その中でWCWが新設したWCWクルーザー級王座が、ワイルド・ペガサスと大谷晋二郎の間で行われる事になったのですが、当時のペガサスはWCW所属だったと言っても新日Jr.の常連外国人だったので、新日本同士でWCWの新設王座を争ってる様にしか見えませんでした。
それだけに、大谷が新日Jr.で台頭してきた頃から何度も対戦しているだけに、二人の対決は、内容は保証済み。
まだ若く血気盛んな大谷は、ペガサスの圧倒的なパワーに果敢に向かっていきます。
そして最後は、意外な技で決着がつきます。
エプロンサイドの大谷が、トップロープに飛び乗り 得意のスワンダイブミサイルキックかと思いきや ペガサスの首に飛び付いて後方に倒れ込み まさかのスワンダイブDDT!
これは衝撃でした。
そもそも大谷に、DDTのイメージが無かったし
余りにも大谷が高角度から飛び付いた為に、体重が完全に乗った事で、ペガサスの脳天が、グサリとマットに見事に突き刺さったのです。
これで丸め込み以外の 正面突破で初めてペガサスから勝利を奪った大谷は、WCWクルーザー級初代王者に輝きます。
外国の団体の初代王者に、日本人がなるってのも凄い話ですが、当時の大谷だからこそ達成出来た偉業でしょう。
結局 ディーン・マレンコに敗れ 僅か2ヶ月弱で王座を手放す事になりますが、大谷が新日本とWCWの両団体に、いかに認められていた存在であるか分かると思います。
このスワンダイブDDTも何故か 計三回程しか使われる事は無く 日の目を浴びる事は無くなってしまいました。
ちなみに、その内の一回はクリス・ジェリコです。
今考えると ジェリコとクリス・ベノイを倒した技ってのも凄いと思う。
この数年後に、スパイラルボムとかを必殺技にする位なら スワンダイブDDTで良かったんだけどなぁ。