プロレス界には、どの時代にも嫌われ者やお騒がせ男が、必ず存在しますが1990年代前半なら断トツで、北尾光司だったと思います。
相撲界での女将さんへの暴行から追放
鳴り物入りで新日入りしたかと思えば、プロレスは下手なのに態度はデカく長州に暴言を吐き 試合を休みがちな結果 追放
SWSでは、試合中に八百長発言
プロレスファンってのは、とにかく鳴り物入りを嫌う風潮がありましたが、それを差し引いても嫌われる要素満載です。
そんな北尾が、1992年にUWFインターナショナルに参戦。
デビューの相手は、UインターNo.2の山崎一夫。
Uインターファンは、当然ながら外敵を迎え撃つ山崎に大声援。
北尾は、やはりここでも嫌われています。
しかし強い!
人間的にはともかく あの体格と横綱まで上り詰めたポテンシャルなのだから強いのは当たり前ですが、やはり北尾は強かった!
圧倒的な強さで、山崎にKO勝ちを収めると次は、いよいよエース高田延彦との大一番。
格闘技世界一決定戦と銘打たれた一戦は、5分3R
Uインター全てのファンの期待を背負って高田はリングに立ちましたが、北尾の規格外の強さとデかさに、さすがの高田も手を焼きます。
高田も蹴りで崩しにかかりますが、北尾の蹴りもさすがに重い!
なかなか勝負がつかずに、最終ラウンド
さすがに北尾に勝つのは無理かと 諦めの空気が会場を支配して来た頃。
高田が、ローキックの連打で攻め立てます。
意識を下半身に集中させ 北尾がほんの一瞬、前屈みになったのを高田は見逃さなかった
狙い済ましたハイキック一閃!
衝撃でした。
まともに、アゴをとらえ北尾の巨体が、崩れ落ちていきます。
劇的な高田のKO勝利
この結末に興奮したと同時に、高田ツエェ!と誰もが思ったでしょう。
あの北尾にKO勝ちと言うだけで、物凄い事です。
正直これまで高田が最強を掲げていても
高田を最強と思った事は一度もありませんでした。
しかし この日を境に印象が変わりました。
少なくとも最強候補の一人には、なったと思います。
名実共に、日本マット界のトップグループの一角となり高田延彦は、ここから最強の名を欲しいままにして行きます。
Uが死んだと言われる 1995年10.9のあの日まで