蹴りを使う選手は数多くいますが、やはり蹴り技はカッコ良いし絵になります。
個人的に最も名場面と思うのは、1996年4月の高田延彦vs橋本真也のIWGPヘビー級選手権です。
1月に、高田が武藤敬司に10・9のリベンジを果たすと同時に、IWGPヘビー級を脱出し新日本としては、至宝が奪われる緊急事態となった訳ですが、最初に名乗りを挙げた越中詩郎も防衛戦で敗れ去り 次に新日本がベルト奪還に送り出したのは、新日の強さの象徴 橋本真也でした。
多彩なテクニックで攻める高田に
破壊力とパワーでねじ伏せる橋本
期待通りの名勝負でした。
何と言っても この試合のハイライトは、高田が試合終盤で、あのベイダーや北尾をKOした ハイキックをした場面。
高田がハイキックを打つタイミングと同時に、橋本は身を低くして狙い澄ました水面蹴り!
衝撃でした。
橋本の水面蹴りは、元々好きな技でしたが
水面蹴り史上に残る名場面だと思います。
ハイキックを打った軸足を刈り取られた高田は、予想外のダメージを受け ここから一気に橋本が勝負の流れを引き寄せ 最終的には三角絞めでギブアップを奪い 見事に新日本に、至宝IWGPを取り返します。
武藤戦では、蹴り足を取られドラゴンスクリュー
橋本戦では、ハイキックをかわされ水面蹴り
UWFにとっては最大の武器であるキックが、この新日本との対抗戦に置いては、結果的に敗因となってるのが、面白いと言うか その場面がプロレス史に残る名場面になってるのは、間違いありません。
これまでのプロレスを否定して 格闘技寄りのスタイルを構築した彼らが、再びプロレスと交わる事で、多くの名勝負、名場面を産み出したのは、皮肉めいてると言うか プロレス界は何処で何がどうなるか分からない物ですね。