プロレスに付き物なのは、挑発合戦というか
新日本は、特に煽りあいが昔から頻繁にあります。
「ぶっ潰す」や「ぶっ殺す」みたいな物騒な言葉もポンポン出てきます。
その中で、ある意味伝説となっていて ある意味ネタと化してる
そんな煽り文句を言い放ったのは、永田裕志が有名でしょう。
「良いんだね 殺っちゃって」
この言葉だけ聞くと 冷静で静かに物言いの中にも明確な殺意すら感じられる怖い言葉ですが、ただ この時の状況がな~
2004.1.4の東京ドームで、永田裕志VS佐々木健介の一戦が組まれていたのですが、遺恨マッチとしての完全決着マッチでした。
と言うのも健介は、2002年時に既に決まっていた東京ドームのカードをキャンセルして新日本を退団して 長州のWJに移籍。
新日本に、後ろ足で砂をかける辞め方をして WJが一年も持たずに倒産すると 行場を無くした健介が外敵として新日本に、Uターンしてきたのです。
これには永田を含め 苦しい時期を戦ってきた新日勢も激怒。
加えて健介は、道場のコーチ時代に色々と無茶をやってたらしく 特に当時教え子だった第三世代で、健介に良い感情を持っている人は、居ませんでした。
そんな中 組まれた一戦なので、カードが組まれると同時に、火花バチバチです。
そこでの永田の発言
良いんだね?殺っちゃって
新日本ファンからしたら「頼もしい!」ってなるんだろうけど、健介との決戦を控えた2003年末に、PRIDEに出陣しエメリヤンコ・ヒョードルに惨敗してしまいます。
しかも負け方が、ヒョードルの圧力に屈して うつ伏せのまま丸まってガードするのが精一杯の中 パンチ連打を浴びてのTKO負けと言う文字通りの大惨敗。
その四日後の健介戦ですから
「良いんだね殺っちゃって」が、かなり空しく聞こえます。
見方によっては、格闘技でボコボコにされた数日後に、プロレスでは超強気の姿勢は、滑稽に映るかもしれません。
ヒョードル戦に関しては、準備期間もないまま対戦相手もギリギリまで分からないで、強制的に組まれた試合なので、ハナから永田に勝ち目はなかったでしょう。
その条件で、ヒョードルに勝てる選手なんてそうそう居ない筈です。
ある意味 永田は被害者なんですけどね。
そういう事情は、さておいても四日前に醜態を晒してしまった永田の「良いんだね殺っちゃって」は、未だにネタにされる事も多いです。
でも永田ほどバッシングを受け
それでも永田ほど愛される選手も
なかなか居ないですよね。
願わくば 今度はプロレスで、ヒョードルと戦って欲しいです。