佐々木健介「正直スマンかった」

2001年 佐々木健介の3度目の王者時代

総合格闘技で実績を残した藤田和之のIWGP挑戦が決まり

健介vs藤田が、大阪ドームで行われる・・・予定でした。

 

しかしドーム直前の健介vsノートンの初防衛戦

誰もが健介がノートンを降し 大阪ドームで藤田を迎え撃つ展開とばかり思っていました。

しかし健介 まさかの敗戦!!

IWGPをノートンに、奪われてしまいました。

え? ここで負けるの?

藤田戦どうすんの!?

新日本を見ていた全てのファンが、こう思った事でしょうね。

 

その後 藤田とリングで向かい合う機会があったのですが、健介がマイクを持って何を言うのかと思ったら・・・

 

「正直スマンかった」

 

対戦相手に、まさかの謝罪!!

こんなマイクパフォーマンスをする人初めて見ました。

いつも「ブッ潰す!」とか そんな事ばっかり言ってる健介が、まさかの謝罪とは・・・・

 

この時の健介は、いかなる心境だったのか分かりませんが、元々アドリブに弱いのが健介なので、咄嗟に出た言葉が「正直スマンかった」だったんでしょうね。

 

これには、見ていたアントニオ猪木も大激怒!

「対戦相手に謝る奴がいるかよ!!」

そりゃあそうです

”燃える闘魂”と呼ばれた男からしたら 相手に謝罪すると言う姿勢その物が、許せなかったんでしょう。

 

ここは嘘でも「ベルトなんか関係ねぇ」とか「元々お前じゃタイトル挑戦には役不足だ」とか強がってみるべきでしたね。

プロレスラーとして このセリフは珍しいと言うか何と言うか・・・

 

当時 健介の事を格下に見ていた三銃士達は、当時どんな思いで健介のこの謝罪を観ていたのでしょうか? 

武藤辺りは「やっぱ駄目だなアイツ」位な事を言ってるのが、目に浮かんできます。

大阪ドームのカードは、結局ノートンvs藤田のIWGP戦に、変更となった物のドームのメインには、どう考えても弱いカードでした。

 

これ以降 健介の悪い意味での代名詞的なセリフとなってしまい 未だにネタにされる事もしばしば有ります。

プロレスラーにとって肉体的な強さは、勿論必要ですが頭の回転の速さや マイクの巧さも必要なんだな・・と改めて思わされた出来事でした。