団体対抗戦と言うのは、団体の威信を賭けた戦いです。
各団体級のエース級同士での試合ともなると お互いに負けられないし借りに負けたとしても絶対に借りを返したい。
それは、負けた本人も団体側も思っているでしょう。
新日本の場合だと トップ同士の対抗戦で、初戦は負ける事が多いです。
でも大体は、きっちり2戦目
もしくは3戦目で、リベンジに成功はしています。
過去にトップ同士で、負けたまま終わった試合って どんなのがあったか思い出してみたいと思います。
1994年 アントニオ猪木VS天龍源一郎(WAR)
猪木は当時 既にセミリタイア状態で、一方の天龍は現役バリバリ
新日本のトップ選手達を次々倒していた時代です。
普通に考えたら第一線をとっくに退いている猪木が、勝てる訳は無いのですが それでも猪木は、新日本の象徴的存在。
試合前に、格闘技ルールにするとか多少 ごねていましたが魔性のスリーパーで天龍を絞め落とす魔性っぷり。
本人の要望通り 格闘技ルールになっていれば猪木の勝利でした。
しかし最後は、天龍のパワーボム1発で決着
これには、さすがに少なからずショックでした。
そのままリマッチの機会は無く 供に引退したので猪木がリベンジを果たす事はありませんが、猪木は天龍に勝ち逃げされた事を未だに、根に持っている様です。
2003年 蝶野正洋VS小橋建太(NOAH)
時は正に、新日本が暗黒期に差し掛かった頃
東京ドームを埋める為に、NOAHに頭を下げてドームに上がって貰っていた いわゆる”土下座外交”の時代です。
本当なら三銃士VS四天王の夢の対決なのですが、当時の状況が状況だけに蝶野が勝つと予想した人は、少なかったでしょう。
小橋はGHCヘビー級王者だし 戦前に蝶野は負傷するしで、蝶野が勝てる要素が全く無かったのが痛かった・・・
せめて五年前なら また違ったんですけどね。
蝶野は満身創痍の身体で、意地を見せた物の
ハーフネルソン6発+剛腕ラリアット3発と言う
メチャクチャな殺人コンボで散りました。
試合後の涙は、負けた悔しさか
現場監督として大会を成功させた安堵の涙か・・・
2008年 棚橋弘至VS諏訪魔(全日本)
まだまだ棚橋が、今ほどの地位を築く少し前ですが、既にIWGP戴冠歴はあり 中邑と並ぶ若きエースと呼ばれていた頃です。
全日本のチャンピオンカーニバルに出場し 見事に決勝進出を果たし全日本エースの諏訪魔と激突。
両者は年齢も同じ 団体のエースと言う立場も同じで、注目の一戦でしたが最後は、諏訪魔が物凄いラストライドで棚橋を粉砕。
優勝は逃しましたが、この頃から棚橋は少しずつファンの支持を得ていったように思います。
この2人の立場ならリターンマッチが、組まれても良さそうな物なのですが、珍しい事に絡みすら殆どありませんでしたね。
現在は、オカダや宮原といった 若い選手の影に隠れる事も多くなってきましたが、まだまだ現役の2人。
団体間の仲も良好だし タイミングさえ合えば あの時の続きをやる事は、いつでも可能な筈です。
この試合に限らず 必ず一勝一敗で終わる必要はありませんが、棚橋VS諏訪魔に関しては、もう一回見たい対決です。
他にも リベンジできなかった大物同士の試合は、結構ありますが長くなるので
次の機会に・・・