1·4 新日本プロレス東京ドーム大会で、昨年から揺れに揺れたIWGP乱立問題に、ようやく一つのケリがつきました。
メインで行われたIWGP世界ヘビー級選手権
王者・鷹木信悟vsオカダ・カズチカ
今回のIWGP乱立問題は、ウィル・オスプレイの件は一先ず置いておくとして オカダがG1優勝後に封印された筈の四代目IWGPヘビー級を挑戦権利証として持ち出してきた事が発端な訳で、オカダの行動に対しては、確かに正直分からない所もあったし賛否が飛び交っていたのは事実です。
それらを全て「リング上で決着をつける」とプロレスの流儀に従い、決着戦となったこの一戦は30分超えの凄まじい激闘でした。
これまで何度もベストバウト級の試合を量産してきた2人が闘えば、激闘になるのは当たり前ですが、デンジャラスな攻防、技の読み会い、終わりの見えない消耗戦と、これまでの鷹木vsオカダでも最高レベルの試合だったと思います。
最後に競り勝ったのは、オカダでレインメーカーで激闘に終止符を打ちました。
これでオカダは第四代IWGP世界ヘビー級王者となった訳ですが、ずっと否定してきたIWGP世界ヘビー級を巻いたのは、どんな気持ちだったんでしょうか?
否定してきたとは言っても 会社の決断で新王座が設立された以上は、世界ヘビー級が新日本の最高峰になるのは、オカダとしても分かっていた事
去年からの飯伏幸太、オスプレイ、鷹木らが築き上げてきた王座の価値も かつてIWGPヘビー級をこれでもかと言う位に高めてきたオカダだからこそ、分かっていた筈です。
新体制で行くと決まったからこそ、今回の行動はオカダなりのケジメだったのでしょう。
試合後にリングに旧IWGPを置くと 深々と頭を下げて「ありがとうございました!!」と、新日本の50年を支えてきたIWGPヘビー級に、精一杯の感謝とお別れをしたのです。
オカダが旧IWGPを持ち出した真意は、これまでイマイチ理解できませんでしたが、こういう事だったんですね。
新日本を応援してきたファンと共に、最後のお別れをした事で、今度こそIWGPヘビー級は役目を終えた事になります。
そして これからは新王者としてオカダが、新たにIWGP世界ヘビー級の歴史を作って行く事になるのでしょう。
ただ忘れてはいけないのは、王者がオカダに変わったと言っても ベストバウト級の防衛戦連発で、コロナ禍に苦しむ昨年の新日本を救ったのは紛れもなく鷹木。 今回はオカダにバトンを渡しただけなので、2人の闘いはこれからも続いていくでしょう。
鷹木信悟も素晴らしい王者でした。
そして残されたIWGP乱立問題の一つ
オスプレイの持つ自作ベルトです。
オスプレイがごねた事により、面倒臭い経緯で出てきた何の管理下にもないベルトですが、この問題を解決するには、現IWGP世界ヘビー級王者のオカダが、オスプレイを打ち負かして自らを真の王者と認めさせるしかありません。
一昨年から不振にあえいでいたオカダですが、これから新たな時代を作るべく IWGP世界ヘビー級と出逢ったオカダは、責任感にも溢れているし、かつての強いオカダ以上のオカダになっていると思います。
新日本ファンを混乱させてきたIWGP乱立問題にケリをつけるのは、やはりしっかりと過去にケジメをつけて 前を向いたオカダ・カズチカしか居ないでしょう。
決戦は間もなくです!