4月4日の新日本プロレス 両国国技館大会
大会の中で、試合結果を別とすれば最も注目されていたのが、ユナイテッド·エンパイアの”X”と発表された新メンバーです。
今 最も勢いのあるユニットだけに、加入すれば本人の勢いも増して格が上がるのは確定事項な為に、あちこちで様々な予想が立てられていましたが、Xとして入場ゲートに現れたのは……
トーア・ヘナーレ!
改め アーロン・ヘナーレ!!
このブログでもXの候補の最有力としてヘナーレを予想していましたが、恐らく殆どの方にとっても予想外でもなく意外性もない結果だったかも知れません。
しかし実際に好青年だったヘナーレが、ユナイテッド・エンパイアに加入してしまうのは、それなりの衝撃でした。
ここ最近のヘナーレは、流した汗も全く結果に結び付かず 連戦連敗の苦悩の日々。
そんな自分を変えたくて環境を変えたのでしようが、いささか簡単な方法に逃げたな・・・と思ってしまいます。
ウィル・オスプレイの実績と勢いを筆頭に、ユナイテッド·エンパイア自体が、現在の新日本では断トツでノリに乗っていますが、スランプ状態のヘナーレが、このタイミングでユナイテッド·エンパイアに加入するのは、言い方が悪いですが便乗しようとしている様に見えなくもありません。
勿論ヘナーレとしても批判なんか覚悟の上での行動だと思いますが、出来る事なら正規軍の立ち位置のままで、上を目指して欲しかったと言うのが本音です。
しかし そんな覚悟を背負うのも大変な事で、逆に言えば自らの退路を絶ったとも言えます。
そして自分を追い込んだ状況の中で、ヘナーレはひとつの結果を残します。ジェフ·コブのアシストがあったとは言え いきなりSANADAからフォールを奪ったのです。
SANADAは、IWGPの近い位置に居る選手
そのSANADAを撃破してみせたのだから大したものですが、結果同様に印象に残ったのは試合後に大の字のSANADAを見下すヘナーレの姿。 敗者に冷たい視線を送るその姿は、かつての好青年のヘナーレではありませんでした。
ファイトスタイルを見てみても パンチの乱打など、とにかく荒々しい技が目立ち最後は、新技のStreets of Rage(フィッシャーマンズバスター式デスバレーボム)。
試合後の敗者チームをよってたかってボコボコにする非常っぷりは、かつての正規軍の闘い方に合わせていた自分を捨てて「やりたい様にやる事にする」と吹っ切れたのでしょうか、ヘナーレは精神面で大きく変わったのが分かります。
O-カーンをして オスプレイやコブ そして自分をも越えるかも知れないと言ったヘナーレの素質が、今 開花しようとしてるのかも知れません。
ですが、今は勢いがあって当然の時期
ヘナーレの本当の正念場は、ここからでしょう。
そしてヘナーレの加入は、ユナイテッド・エンパイアにとって とんでもない起爆剤になりそうです。