ヒロムの潰えた四連覇の夢と新日Jr.のこれから

ついに終わりを向かえようとしている新日本プロレスJr.の祭典「ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.」ですが、IWGPJr.ヘビー級王者・高橋ヒロムのいるAブロックは正に波乱の連続でした。

リオ・ラッシュの快進撃に始まり、優勝経験者のKUSHIDAや田口隆祐の低空飛行、優勝候補の一角・石森太ニの負傷

 

そんな中で、ブロック突破の最有力は、大会四連覇を目論むIWGPJr.ヘビー級王者のヒロムだったのですが、Aブロック最終戦で、同門のティタンに敗れ去り、まさかの決勝トーナメント進出ならずという結果に。

ヒロムのブロック突破は無いにしても、ここでティタンに敗れるのは少々予想外でした。

L・I・Jに加入したのは良いもののイマイチ影の薄かった感が拭えなかったティタンにとって新日Jr.の中心人物であるヒロムからの勝利は、値千金の価値があります。

 

これでティタンの新日Jr.に置ける立場もL・I・J内での格付けも向上するとは思いますが、この結果を受けて もう一人のL・I・JのJr.戦士であるBUSHIにも発奮して欲しい所ですね。

 

そして何と言っても今回の大会には、前人未踏の四連覇という大記録が懸かっていたヒロムの野望もここで潰えてしまいました。

まさか同門のティタンに、それを阻まれる事になろうとは思いもしなかったでしょう。

 

しかし個人的にこの展開は、面白い方向に進んでいったと思います。

確かにヒロムは、新日Jr.のエースではありますが、さすがに四連覇ともなるとヒロムばかりが突出し過ぎで面白くありません。

Jr.3強としてエル・デスペラードや、石森もヒロムと肩を並べてはいますが、こと実績においてはヒロムが飛び抜けているのは事実なので、そろそろ他の選手の躍進も待ち望まれる所。

 

今回はAブロックからは、ティタンとマイク・ベイリーが決勝トーナメントに進出となりましたが、今までのスーパーJr.決勝トーナメントには居なかった顔ぶれなので、これからの新日Jr.の闘いにも期待が持てるし、Bブロックからはデスペラード、YOH、マスター・ワト辺りが出てくると思うので、誰が優勝したとしても今回が初優勝。

これをキッカケに、新日Jr.の勢力図が激変する可能性だってあると考えると、これから先の新日Jr.の流れが非常に楽しみになってきます。

 

決勝進出を逃したヒロムからすれば、悔しい思いでイッパイでしょうが、新たな対抗馬が増えるという意味では、ヒロムにとってもワクワクする展開が待ち受けていると思います。

取りあえず今回のリーグ戦で、不覚をとったリオ・ラッシュ、マイク・ベイリー

そして同門とはいえティタンに王座戦で、リベンジを果たす事が、今後のヒロムのテーマの一つになるでしょう。

 

いずれにせよ、ヒロムと同等の実力や実績を持つ選手が増えてくれば、新日Jr.は今よりも面白くなる事は間違いありません。

今のJr.ヘビー級もレベルその物は抜群に高いのに、時代背景もあるとはいえ、新日Jr.黄金時代と呼ばれた90年代には影響力的にも見劣りするのが実情。

他団体からの参戦選手も含めた試合のレベルは、当時と見劣りする事ないくらいに、本当に高いんですけどね。

 

獣神サンダー・ライガーに後継者に指名されたエースのヒロム

そこに肩を並べるデスペラードと石森

更に追随をかけるワト、SHO、YOH、BUSHI、DOUKI

ベテラン勢の田口、タイガー、金丸

そこに実力派の他団体選手や外国人選手らも多数いるので、現在の新日Jr.は陣容的にはかなり充実している筈。

 

あの時のような勢いを取り戻すには、もう少しだと思うんですけどね。

今回ヒロムの優勝を阻止した事が、新日Jr.全体の底上げに繋がる事を願っています。