現在ノアに参戦中の小島聡ですが、今年6月のGHCヘビー級王座戴冠により、メジャー3団体シングル王座の史上4人目となるグランドスラム達成は、まだまだ記憶に新しい所。
シングル王座も失い いささか小島のノア参戦も新鮮味は薄れてきましたが、小島はしっかりと存在感を示し 日本プロレス界にまた一つ名を残す偉業を達成しました。
9・25 愛知・ドルフィンズアリーナ大会で、鈴木秀樹&ティモシー・サッチャーが保持するGHCタッグ王座に、同世代の杉浦貴と「タカ&サトシ」なるタッグチームを結成して王座に挑戦した小島は、まだ未戴冠の最後のメジャータイトル GHCタッグ王座奪取に向けて燃えていました。
何故か余り注目されていませんが、そう 小島にとってこの試合は、メジャー完全制覇のかかった試合でも有るのです。
シングル王座のグランドスラムに加えて、新日本のIWGPタッグと全日本の世界タッグを戴冠した事のある小島は、ここでノアのGHCタッグを奪取すれば、シングル&タッグのメジャー主要タイトルの完全制覇になります。
完全制覇を狙った素振りは、敢えて見せていませんが、日本マットに名を残す偉業のチャンスを気にしないと言ったら、それは嘘になるでしょう。
ましてや杉浦という強力なパートナーを得たのだから、それは尚更
しかし相手も強敵。
鈴木のN-1での快進撃は、その強さを再認識させるには充分だったし、サッチャーにしても前哨戦で、小島と杉浦からそれぞれ タップを奪っている実力者。
案の定タイトルマッチでは、王者組の執拗な腕攻めに、小島が捕まる場面が目立ち大苦戦を強いられます。
更にはパートナーの杉浦との連携の悪さも目立ち 反撃に転じるもなかなかペースを掴めない苦しい展開。
シングル王座を失った今こそ、再び存在感を示したい小島
最後のチャンスの覚悟で挑んだN-1で、結果を出せずに再起を誓う杉浦
最後の最後に、2人の意地が爆発したのでしょうか連携を遂に成功させると、ここから流れは挑戦者組に傾き、小島のラリアットから 杉浦の五輪予選スラムで、ようやく鈴木からピンを奪い見事な王座奪取!
杉浦貴&小島聡が、第62代王者に輝きました。
これで小島は、メジャー3団体の主要王座を全て獲得するという高山善廣、武藤敬司に続く史上3人目のスーパーグランドスラムを達成した訳ですが、この小島の活躍は素直に凄いですね。
何故に余り話題になっていないのかが不思議な位の偉業なんですが、シングル奪取時に比べるとインパクトでは落ちるのも原因でしょうか?
でも 数多いプロレスラーの中でも一握りにしか達成できない偉業中の偉業。
小島聡は間違いなく日本プロレス界に、その名を残しました。
今回の王座奪取は、タッグなのでもちろん杉浦の力も大きい訳で、そこは小島も杉浦には感謝しているでしょう。
小島の正パートナーである天山広吉には申し訳ないですが、タカ&サトシは締めのマイクを巡って ちょびっとモメたりと、仲が良いのか悪いのかも良く分からない所もありますが、そんな所も含めて魅力的な、良いタッグチームだと思います。
これから新たなパートナーと共に進んでいく防衛ロードには、何が待ち受けているのでしょうか?
シングル王座の方は、惜しくも初防衛戦で敗れてしまっているので、出来ることなら今度は長期政権を築いて欲しいですね。