佐々木健介のストラングルクラッチ

佐々木健介と言えば、真っ向勝負を信条として、力のみで相手をブッ潰す直進型を絵に描いた様な選手。

その得意技は、ノーザンライトボムをはじめとして ラリアットやストラングルホールドと言った強力な技が多く、やはり力で相手をねじ伏せる技が殆どでした。

 

しかし そんな健介も2004年にフリーとなってからは心機一転、次々と色々な技にチャレンジしてみて これまでの評価をガラッと変えたのは有名な話でしょう。

ローリングセントーンやタイガースープレックス等の健介らしからぬ技も使用していましたが、最も健介っぽくない技と言えばストラングルクラッチではないでしょうか?

 

ストラングルクラッチとは、健介の得意のストラングルホールドγを極めてから、自らが背中から倒れ込むようにくるりと相手ごと転がして、相手がエビ状態になった所ですかさず、自分の片足で相手の両足を押さえ込んで3カウントを奪ってしまう丸め込み技。

これは健介にしては珍しい技。

いくら元々得意としていたストラングルホールドγからの派生技と言っても、ストラングルクラッチは丸め込み技。

健介の技としては、かなり珍しい種類の技です。

 

健介も今まで丸め込み技を使った事が無い訳ではありません。

首固めや前方回転エビ固めは、何度か使用した事も有るし それで勝利した事だって有ります。

しかし健介が、たまたま使った技では無く 自身の持ち技として丸め込み技を使いだしたのは、これが最初だと思います。

とは言っても頻繁に使っていた訳ではないので、この技の存在を知らない人も多いでしょう。

 

2007年に、ウルティモ・ドラゴンの闘龍門メキシコ校に、健介が弟子の中嶋勝彦と供に入校した際に、ドラゴンから伝授された技です。

健介が、闘龍門メキシコ校に入校した事自体が驚きですが、これはパフォーマンスや話題作りも兼ねて・・・と言うか一時的な物なので、闘龍門に入校して一からプロレスラーを目指していた訳ではありませんので、あしからず。

 

しかしまぁ、ストラングルホールドγを得意としている健介が、そこからの派生技として使用するのは、妥当な流れなのかも知れませんが、どのレスラーにも似合う技と似合わない技って物がありますからね。

メキシコ仕込みの多彩なジャベや丸め込みを使いこなすドラゴンならば、全然問題ないのですが、健介はファイトスタイルに幅が出た時期とは言え、基本は力と力の真っ向勝負。

そんな健介には、正直似合わない技だと思います。

 

ただストラングルホールドγで、なかなかギブアップを奪えないので、流れを変える為にクラッチに移行したり、相手の意表を突くために使う場合などには、非常に有効な技だと思います。

健介には似合わないですけどね。