ベイダーのヒップドロップ

プロレスには「こんなのがフィニッシュになるの!?」と言う技が、幾つも存在します。

全く痛そうに見えない技

地味すぎて物足りない技

カッコ悪すぎてラストには相応しくない技

 

感じ方は人それぞれなので、一概には言えませんが個人的には、ビッグバン·ベイダーのヒップドロップが、カッコ悪過ぎるフィニッシュの一例だと思います。

ヒップドロップとは仰向けに倒れている相手の胸板辺りに、ジャンプしながら尻から落下する単純ながらも 物凄く痛みの伝わる技。

 

これは痛そうです

素人目に見ても これは絶対に痛いと言うのは明らかなので、フィニッシュになる事に関しては文句はないです。

 

でもカッコ悪い

 

ベイダーの必殺技と言う訳では無いですが、本人にその気がなくても強烈過ぎる故に、これが決まれば当たり前の様に3カウントを取れてしまいます。

170Kgのレスラーにフォールされたら それを返すだけでも大変なのに、ジャンプしながら全体重を乗せて胸板に尻からプレスしてくるなんて 想像しただけでも恐ろしいです。

呼吸は詰まるだろうし、幾ら鍛えているレスラーだってアバラをヤッちゃいそうですよね。

 

カッコ悪いのと引き換えに、説得力だけはメチャクチャあります。

 

ベイダーは、前方回転エビ固めに来た相手をヒップドロップで、押し潰して返す方法を得意としており、この流れで蝶野正洋や藤波辰爾と言ったバリバリの新日本トップクラスからフォールを奪った事もあります。

自分の体格を充分に活かした技ではあるし、これで決まったとしても全く違和感はありませんが、これで試合が終わると微妙に納得できないのは何故でしょうか?

 

それはカッコ悪いからだと思います。

 

でもベイダー的には、これがもっとも効果的で最善な返し方なのは、間違い無い訳ですからね。

 

ベイダーの巨体に、前方回転エビ固めを仕掛けたって あれを転がすのは難しいし、ヒップドロップで返すのを得意としている以上は、この返され方をするのは分かりきっているのに、それでも相手は何故か前方回転エビ固めを狙っちゃうので、当時は不思議に感じていました(笑)

普段は、そんな技を絶対に使わない佐々木健介まで、前方回転エビ固めを何故か仕掛けるもんだから、案の定ベイダーの尻に潰されていましたね。(珍しい事するから・・・)

 

幾人もの選手を巨尻で押しつぶしてきたベイダーですが、トニー・ホームには、ヒップドロップを避けられて、そのまま強引に押さえ込まれて3カウントを取られてしまった事まであります。

ヒップドロップで勝負が着くのですら納得いかないのに、ヒップドロップ自爆で本人が負けちゃうなんて もっと納得のいかない決着でした。

 

「何でそれで負けるんだ!?」と思った人も多かったでしょうが、あの時のベイダーは、自爆で尾てい骨が砕けてしまったと考えましょう。

それなら負けても納得出来ると思います。

 

う~ん

無理があるか