永田裕志のマジックスクリュー

ブレーンバスターで持ち上げた相手の両足をトップロープに乗せて、宙に浮いた状態にすると
首を固定したまま勢い良くスイングネックブリーカーに繋ぐ技。

スイングネックブリーカーにロープを効果的に使う事で、落差をプラスさせた技で
全身からマットに叩きつけられるので、当然ダメージも増加する事になる。

 

永田裕志のオリジナル技で、2007年の王者時代に棚橋弘至との防衛戦で初公開。

当時からジャイアント・バーナードらが使用していたツープラトンのマジックキラーを「一人でやったら」と言う所が、この技の開発に至った理由だそうです。

 

永田は垂直落下式ブレーンバスターやサンダーデスドライバー等、いくつか垂直落下式の技を使いますが、個人的には永田には垂直落下式は全く似合わないと思うので、垂直落下式の技を使うよりは、こう言ったテクニックを駆使した技の方が、よっぽど永田に合っていると思います

よくパクリ魔とか言われる永田ですが、これは完全な永田のオリジナル。

 

ちなみに2008年には、武藤敬司もほぼ同形のネックスクリューを使用。

プロレス界を代表するドラゴンスクリューの使い手の武藤が、首へのドラゴンスクリューと言う意味合いで使用している物だから、完全に武藤のイメージの方が定着してしまい「永田がパクリ」と言うイメージが先行してしまいました。

全日本社長でありながら新日本のIWGP王者になって 武藤がかなり注目されていた時期に使っていた技なので、そんな認識になっちゃうのも仕方無いとは言えるんですが、永田は不運だったとしか言いようが有りません。

「永田は技をパクる」と言う固定概念と 武藤の存在感と時代背景があまりにも永田にとっては不利すぎたのでしょう。


パクッてもパクらなくても、結局パクリと言われる可愛そうな永田サンでした。

「武藤さんのパクリと言われるとしゃくに障る」と永田は怒りをあらわにしていましたが、紛れも無く本家本元は永田裕二なのだから胸を張って欲しいと思います。

 

2013年には、NWA世界ヘビー級王者ロブ・コンウェイが、定期的に新日本に参戦する様になったのですが、彼の必殺技が運が悪い事にマジックスクリューと同系のエゴトリップ。

永田のは3カウントまでは奪えない繋ぎ技なのに、コンウェイは必殺技として中西学や小島聡からもフォールを普通に奪います。

本家よりも強烈なマジックスクリューを使う選手として認知され、ますます永田のマジックスクリューの立場が更に無くなっていきます。

 

可愛そうな永田サン

可愛そうなマジックスクリュー

 

まぁ・・・本家本元であるに関わらず、ことごとく可愛そうな永田サンと言う事でした。

パクリ魔と言われる永田ですが、そもそもパクリばかりでも無いんですけどね。

 

技名は公開当初こそ、特に命名はしていませんでしたが武藤が同形の技を使い始めた頃からマジックスクリューと呼ばれる様になりました。

武藤との差別化のためなのか、それとも本家の意地なのか分かりませんが、ぶっちゃけ余り良いネーミングとは思えませんが、とりあえず「サンダーデススクリュー」とか「ナガタスクリュー」じゃなくて良かったなと・・・本気で思います。

プロレスセンスは素晴らしい永田ですが、技名のセンスはかなり微妙ですからね・・・