小峠篤司のマグザム

今では、小峠篤司の代名詞と言えばキルスイッチですが、NOAHに移籍する前の大阪プロレス時代の代名詞は、何といってもマグザムでした。

 

相手に向かって、正面から走りこみながらダイヤモンドカッターの体勢で飛びつきながら、その勢いを利用して相手ごと旋回しながらダイヤモンドカッターで叩きつける技。

動きの大きい技なので、とにかく見映えの良い技なんですが、遠心力を加える為に叩きつける時の衝撃も凄まじく喰らった相手の下半身が、大きく仰け反る程である。

 

大阪プロレス観戦で、小峠のマグザムを観た時には、その技を受けていたゼロ(現·HUB)の決してわざとらしくもない ダイナミックな受け身もあって マグザムが、メチャメチャカッコ良く見えました。

こういうシーンに遭遇する度に「プロレスってやっぱり受けは大事よね」と思ってしまいます。

まぁ実際に、それがプロレスの本質でもあるんですけどね。

 

そしてマグザムに関する衝撃的な事件と言えば、2008年の大阪ハリケーンで、まさかのヒールターンで、バッドフォース入りを果たした小峠でしたが納得できないのは当然タックパートナーだった原田大輔。
小峠の胸ぐらを掴みながら、詰め寄る物のそれに対して小峠は、何と決別のマグザムを原田に放ち 正規軍とは、完全に袂を別つ形となったのでした。

 

あの小峠が、こんな行動に出るとは全くの予想外でしたが、自己主張の必要なプロレス界では、ヒールターンと言う手段はトップ選手になる為の近道かも知れません。

それにしても、この時に限った事ではありませんが、プロレスを観ていると相棒を裏切る場面なんて腐る程あります。

それでも何度見ても やはり悲しくなるシーンですね。

バッドフォース加入後の第一戦目でも、原田は再びマグザムで敗れているんですが、原田としては、マグザムに散々な目にあわされてますな。

 

この時は小峠が大一番でも使用する程の必殺技だったのに、2012年のNOAH移籍に伴いマグザムは、必殺技から降格されてしまったのは残念でした。

 

小峠本人がカッター系の技の少ないNOAHでは、必殺技としては相応しくないと思ったのか、レベルの高いNOAHJr.では破壊力不足と感じたのか、NOAHらしくない技と言う事で会社側からの要請を受けたのかどうかは、分かりませんが、出来る事なら このままマグザムでGHCJr.ヘビー級を目指してほしかったですね。

ちなみに、この技名は小峠が大好きな
YAMAHAのバイク「マグザム」から、取っているようです。