タイガーマスクのデストロイスープレックス

歴代タイガーマスクが、初代から受け継ぎ代名詞としているのは、言うまでもなくタイガースープレックスですが、中には独自の改良を加え 更なる進化を遂げたタイガースープレックスも存在します。

4代目タイガーマスクは、1999年にミレニアムスープレックスを公案していますが、更には2009年にも新たなるタイガースープレックス開発しています。

 

右腕をタイガースープレックスの体勢で固めてから、左腕で相手の左足を抱えながら左手首をクラッチして投げると言う変形タイガースープレックスなのですが、抱え式バックドロップとタイガースープレックスを合体させたようなイメージだと本人は語っています。

 

2008年当時 IWGPJr.ヘビー級王者だったタイガーが、2008年にロウキーに奪われた王座を奪回する為に考案した技で、2009年1.4東京ドームで行われたリターンマッチで初公開。

この新技で、ロウキーにリベンジを果たしIWGPJr.奪回に成功

敗れたロウキーも「今だかつて見た事の無い様な強烈な技だった」とその破壊力には驚いていましたが、これ以降タイガースープレックスよりも一段階上のフィニッシュホールドとして、王者タイガーを支える事になります。

 

しかし、まぁ残念ながら4代目タイガーは、支持率は低かったと言うか人気はイマイチだったので、逆にファンから絶対の支持を受けていた獣神サンダー・ライガーや金本浩二を相手に迎えた時のタイトルマッチでは、試合終盤にデストロイスープレックスの体勢に入っただけで、場内の悲鳴と言うか「あ~あ」みたいな空気になるのが何とも言えませんでした。

デストロイスープレックスが、タイガー最強の技で「出せばその時点で試合が終わる!」とファンが認識していたからこその場内の悲壮感だったんですけど、タイガーの勝利が確定しようとした時に、あんな空気になるのは流石にタイガーが可愛そうでした。

 

頑張ってるし、常にコンディションも良いし、身体もいつも作ってるんだけどね・・・


後は見た目の話になりますが、この技はハッキリ言ってカッコ悪いと思います。

改良を加えなくても タイガースープレックス自体は元々完成度も高く かなり美しい技だと思うので、リストクラッチ式やらの改良を加えちゃうと逆に、技の美しさが損なわれるんですよね。

相手の股下を通してリストクラッチと言うのが、まず体勢からしてカッコ悪いですもん。

 

4代目はブリッジも綺麗で、タイガースープレックスで投げている姿は非常に絵になるので、余計にそう感じちゃうんですよね。

 

新技の研究は、良い事ですけど。

 

この時点ではタイガーの奥の手として使われていたのですが、翌年からは何故か まるで無かったかのように、一切使われなくなってしまいました。

ミレニアムスープレックスの方は、変わらずに使い続けているのに、何故デストロイスープレックスだけ”クビ”になったんでしょうか?

 

周囲から余り評判が宜しくなかった??

単純にカッコ悪いから???