SHOのショックアロー

SHOの必殺技と言えば、海外遠征中に編み出したショックアロー。

 

要はクロスアーム式のパッケージドライバーなんですが、元々エゲつないパッケージドライバーを更に進化させた技。

脳天から落とす技に、受け身もへったくれも無いのに「クロスアーム」にする事に何の意味があるのか?と言う疑問符はつきますが、プロレスの世界ではクロスアームにしたら破壊力が上がるのは、暗黙の了解的な部分があるので、そこは突っ込んではいけません。

 

それはさておき、この技は相手をコンパクトにまとめ過ぎなので、個人的には余り好きな見た目の技ではありません。

しかし説得力抜群の技なので、これさえ決まれば格上の選手からもフォールを取る事にも違和感は無いでしょう。

 

ここで問題なのが、ショックアローの名場面と言うのが余り無い事。

普通は大一番の印象的な場面で繰り出した技は、自然とインパクトが残る物。

例えば・・・

1994年の三沢光晴の川田戦でのタイガードライバー91

1995年の武藤敬司の高田戦での足4の字固め

1999年の川田利明の三沢戦での三冠パワーボム

同年の天龍源一郎の武藤戦での雪崩式フランケン

この様に各選手の大一番を思い起こすと、試合の中で繰り出された技を思い出す事が多いと思いますが、悲しいかなSHOにはシングルでの大一番が、余りありません。

IWGPJr.やNEVERへのタイトル挑戦は経験してますが、一撃必殺のショックアローの様な決まれば勝利確定の技は、必然的に負け試合では不発に終わっている事になります。

 

勿論負け試合でも インパクトは残せますがSHOのショックアローの場合は「決まれば勝ち。決まらなければ負け。」と言う方程式が存在している以上、シングルで大きな結果を出した事の無いSHOにとっては、勝ち試合でしかショックアローの名場面を作り出せない訳です。

これまでには、高橋ヒロムや鷹木信悟ら格上の選手に勝利した事はありますが、スーパーJr.やNJCの公式戦での一試合の事なので、大きなインパクトを残すには至っていません。

 

これが良いのか、悪いのかは分かりませんが、敢えてショックアローで思い出す場面と言えば、ロッポンギ3Kの相棒であるYOHに見切りをつけた”裏切りのショックアロー”の場面なんですよね。

本来なら試合でのシーンである事が望ましいのですが”裏切りのショックアロー”の場面は、確かにインパクトは絶大でした。

 

パフォーマンスもレスラーにとっては大事な部分なので、形はどうであれ あれだけのインパクトを残せるのは大した物です。

それだけに、今後”裏切りのショックアロー”を越えるインパクトのある場面を作り出すのは、相当難しいと思いますが、どうせインパクトを残すのなら大きな試合の中でショックアローを炸裂させて欲しいですよね。

そして その後に勝ち名乗りを受けるSHOの姿が観れれば、言う事はありません。

 

 

全て個人的な感想と意見ですが、SHOを応援しているが故の苦言です。