ALL TOGETHERプロレスが一つになった日

2011年8月27日は、プロレス夢のオールスター戦 ALL TOGETHERが、開催された日です。

平成に入ってから度々オールスターの機運が高まった事はありますが、様々な団体が絡むと色々な利権や事情があり これまでは、実現には至りませんでした。

 

しかし東北地方を襲った3.11の東日本大震災

大きな揺れと想定外の大津波の前に、多くの家が流され 多くの人が命を落としてしまう未曾有の災害を前に、人間は無力さを思い知らされ 東北は勿論 日本全体が元気を無くしていました。

しかし そんな日本を元気づける為に、プロレスは立ち上がりました。

 

メジャー三団体と呼ばれる新日本、全日本、NOAHが手を取り合い日本武道館でのオールスター戦によるチャリティー興業を発表したのです。

昔と比べてライバル団体が、協力体制にあり合同興業を行いやすい環境だとは言え、メジャー三団体が1つの目標に向かって歩き出すと言うのは、画期的な事でした。

DDTやダイヤモンドリングやその他のフリー選手も参加し こうしてALL TOGETHERは、総勢82人ものレスラーが集まり開催される事となります。

 

とは言っても日本には、プロレス団体が多すぎる為に、オールスター戦と銘打っていても実際には全ての団体が、参加するのは不可能です。

厳密には、オールスターとは言えないかもしれませんが、只 それでも日本武道館に訪れた17000人のファンには、確実にプロレスの持つパワーで勇気を与えたと信じています。

雑誌やテレビ等で、間接的に観た人も同様です。

 

東北に住む僕自身もプロレスに、元気を貰ったし、いざという時には、プロレス界も一つになれるんだなと嬉しく思いました。

終戦間もない日本に、プロレスが勇気を与えた様に、2011年に再びプロレスが日本に勇気と活力を与えたと思います。

あの頃に比べたらプロレスが世間に与える影響力は、少ないかも知れませんが間違いなくプロレスに、救われた人達も大勢いる筈。

 

それだけで、この大会を開催した事に大きな意義があります。

 

チャリティー興業と言う面を抜きにしても、一プロレスファンとして観ても刺激的な素晴らしい興業だったと思います。

メジャー3大王者の揃い踏み。

普段は見られない選手のタッグ結成や対戦。

懐かしい選手同士の再会

見所は、数え切れない位ありました。

 

ハイライトは、昭和のオールスター同様の3大王者によるトリプルドロップキックでしょう。

最後はKENSOが、暴走してしまいパートナーの

杉浦のオリンピック予選スラム

中邑のボマイェを受けてしまい

 

潮崎の豪腕ラリアット

諏訪魔のラストライド

そして棚橋のハイフライフローによる

豪華過ぎる必殺技のオンパレードで散ったのですが、素晴らしい試合でした!

有る意味KENSOが、美味しい所を持って行ったと言えなくもないですが、これはこれで良かったです。

 

フィナーレは、参加選手も含めた棚橋の

「愛してま~す」

これ以上無い程の感動の大団円。

 

この大会を観てプロレスって やっぱり面白いなぁと改めて思いました。

「復興」をキーワードに、この日集まった全てのレスラーには、尊敬の念しかありません。勿論この日に参加できなかったレスラーの中にも出来る事なら参加したかった選手も多かった事だと思います。

 

でも全ての団体 全てのプロレスラーに言えるのは、いつの時代もプロレスは、観ている我々に勇気を与えてくれると言う事です。

プロレスと言う文化が続く限り これは変わらないでしょう。