武藤敬司のドラゴンスクリュー

1995年に、ドラゴンスクリューと言う技は、一躍プロレス界の大ブームを巻き起こす技となりました。

 

これは1990年代からの プロレスファンなら誰もが知っていると思いますが、伝説の新日本vsUインターの全面対抗戦。

その大将戦として組まれたのが

武藤敬司vs高田延彦

 

東京ドームを埋め尽くす大観衆の中で、行われた一戦は両団体・両者の意地が交錯する名勝負となり一進一退の攻防が続きます。

武藤がムーンサルトプレスやフラッシングエルボーを仕掛けるも さすがにガチガチのプロレス技は、UWF相手には、そう簡単に決まりません。

 

そして高田の繰り出すキックに、武藤は大苦戦。

しかし毎日の様に、橋本真也の重爆キックを受けていた武藤には、耐性が有ります。

耐えに耐えて 隙を見て蹴り足を取ると一気に、ドラゴンスクリュー!

今度はプロレス流の投げが、決まりました!! 

 

ここで流れが一変。

ドラゴンスクリューの回転に着いていけなかった高田が、膝を捩じってしまい靭帯を断裂してしまったのです。

 

衝撃でした。

 

この技は、元々藤波辰爾が開発した技で、ダメージを与えると言うよりは、相手を転がす技と言う認識だったのですが、この局面で繰り出されたドラゴンスクリューは間違いなく高田の膝を破壊しました。

この技に対する考えが、一変させられました。

寝転がす技から 膝を破壊する技に認識が変わりました。

 

この一戦以降ドラゴンスクリューは、U殺しの技になり 蹴りを使う選手に対しても有効と言う事で、プロレス界で大流行します。

この直後に、小橋建太までもが使っていたのには、驚かされました。

 

結局試合は、2度に渡るドラゴンスクリューで、高田の足を完全に破壊してからの足4の字固めで、武藤がまさかのギブアップ勝ち 

ここで、ドラゴンスクリューからの足4の字固めと言う黄金パターンが、確立されたのですが、この2つをUWF相手に組みあわせた 武藤のセンスには脱帽ですね

やはり武藤は天才です。

 

交流戦では無く 対抗戦

もっというなら潰しあいの全面戦争

その闘いで、武藤は文字通り ドラゴンスクリューと足4の字固めを駆使して高田延彦とUインターを潰しました。 

 

この年は、武藤自身も一番お世話になった技と語っており

年末の越中詩郎戦では、ドラゴンスクリュー6連発と言う流れまで披露しています。

その後 乱発し過ぎな感は、確かに有りましたが

地味な技だったドラゴンスクリューに、脚光を浴びさせた功績は大きいと思います。

 

開発者の藤波も大喜びです。