AJスタイルズの雪崩式スタイルズクラッシュ

2015年の東京ドーム AJスタイルズvs内藤哲也で、繰り出されたAJ最高の大技。

雪崩式スタイルズクラッシュ。

前年のG1公式戦で、内藤に敗れているAJは、意地でもここで負ける訳にはいかない状況でしたが、最後の最後に奥の手 雪崩式スタイルズクラッシュを完璧に極めてリベンジに成功します。

  

これと同じ技は、NOAHのバイソン・スミスが、バイソンテニエルとして稀に、雪崩式で使用する事もあったので、そこまでの驚きは無かったのですが、今回に限っては、AJを取り巻く環境が少しばかり違ったんです。

と言うのも前年2014年の11月に、ヨシタツとのシングル戦で、スタイルズクラッシュによりヨシタツが、首を骨折すると言うレスラー生命にも関わる大怪我をしてしまったのです。

 

勿論AJは、故意にやった訳ではありません。

試合中の事故である事は、間違いなく どちらかと言えばヨシタツの方が受け身を誤った様な感じでした。

この技は、通常ならば ダメージを抑える為に、顎を引かずに出来るだけ水平に落ちるのが望ましいのですが、この時ヨシタツは何故か顎を引いてしまい脳天からマットに突き刺さり その状態で2人の体重がのしかかったから大事故に繋がった訳です。

NOAHでも小川良成が、バイソンテニエルを受けた際に、全く同じ状況で首に大怪我を負っています。

一瞬の判断で、受け身を取り損ねたらこういう事態になってしまうと言う事です。

 

しかし この技を使ったAJが悪い訳では無く 常に命がけのプロレスでは、いつ何時でも誰にでも起こり得るアクシデントなのです。

 

本人もその話題になると極力クールに振舞っていましたが、何度も顔を歪めながら言葉を選んでいた様に 当事者のAJとしては、やはりヨシタツの状態を気に病まない筈がありません。

実際にこの事故で、海外ではこの技に対する批判も有ったようです。

それだけに内藤戦で、スタイズクラッシュよりも落差が有る分 遥かに危険な雪崩式を出して来た時は、驚きました。

 

衝撃でした。

 

スタイルズクラッシュを捨ててしまう事は、自分を捨てる事に等しい事なので、何としてもここで、苦悩を振り払う必要があったのだと思います。

だからこそ より危険度の増す雪崩式スタイルズクラッシュを出して来たんじゃないでしょうか?

 

やはり プロレスは危険と隣り合わせ

レスラー達は、毎日 当たり前の顔をして あんな事をやってますが、本当に命がけで闘っていると言う事を 我々ファンは、忘れてはいけませんね。