凱旋帰国試合

海外遠征に行った レスラーにとって

物凄く重要なのが、凱旋帰国試合。

 

その一試合で、今後のポジション

ファンの支持率が、左右されかねません。

海外でどれほど成長して帰って来たのか 査定試合でもあります。

 

今まで多くの凱旋試合がありましたが、印象に残っているのが1990年 東京ベイNKホールで行われた武藤敬司の帰国試合。

米国メジャーNWAで、トップに登りつめたとあって注目度は高く いきなりのIWGPタッグ挑戦と言う破格の扱いです。

 

会社がどれ程 武藤に期待していたのか分かると言う物ですが、試合が始まると一瞬で、武藤に惚れました!

全身から醸し出すオーラ

あの巨体で、全身バネの様な跳躍力

躍動感溢れるファイトスタイル

今まで見た事の無い 洗練されたプロレスラーと言う印象で、結果もいきなりのIWGPタッグ奪取!

武藤が凱旋した事で、ようやく闘魂三銃士が揃い踏みし新時代の到来を感じさせました。

 

武藤本人の華も然る事ながらNKホールと言う会場も 当時の武藤の華やかさにピッタリの先鋭的な会場でした。

 

続いては1995年 東京ドームでの天山広吉の凱旋

個人的には、当時 天山には全く期待していませんでした。

ヤングライオン杯は優勝したと言っても ハッキリ言って山本広吉は、スター性皆無でしたから(汗)

 

相手も当時ヤングライオンだった格下の中西学

勝って当然の消化試合だと思ってました。

まぁ結果予想通り圧勝するんですが、その変貌振りには驚かされました。

 

細身だった体は、パンプアップされ すっかりヘビー級の肉体となり豪快なパワーファイトで、中西を圧倒します。

そして そこまでの時点でパワーファイトを見せつけておいて あの身体でまさかのムーンサルトプレスを披露するのだから更に驚きです。

最後は、新技マウンテンボムで中西を料理した訳ですが、新日本の歴史上 凱旋帰国で最も大変身のインパクトを与えたレスラーだと思います。

 

2000年には、吉江豊も東京ドームで凱旋しましたが

試合は・・・まぁ普通

髪型だけは、凄まじいインパクトでしたね。

 

2012年に凱旋したのは、オカダ・カズチカ

YOSHI-HASHIとのW凱旋だったんですが、YOSHIは最初から完全にオマケ的な扱いで可愛そうでした。

試合は、オカダが圧勝するんですが この時の試合は完璧に凡戦でしたね。

海外で変身した姿を帰国戦で見せつける事も出来ずに、フィニッシュも微妙な初期型レインメーカー。

 

この記事の趣旨とは反するんですが、この凱旋試合は全く印象に残っていないし海外で成長して帰ってきたとも思えませんでした。

 

でもこの僅か2ヵ月後に、棚橋弘至からIWGPを奪取して新日本の歴史に残るレインメーカーショックを引き起こしたのだから大した物です。

ここからは、周知の通り好勝負連発でファンの支持を得て若きエースとして成長していく訳ですが、帰国戦で失敗して すぐに評価を逆転させた珍しいケースです。

  

凱旋帰国試合は、どのレスラーもかなりプレッシャーはあるでしょう。

 

でも そのプレッシャーに負けずに、最高のパフォーマンスを見せる事が出来れば 今後トップレスラーになっていく為の道が開けていくのだと思います。

 

あと個人的な意見としては、本格的な凱旋の前に一時帰国の試合とか要らないですね。 

中途半端な状態で、お披露目しなくても良いので

海外修業が終わってから お披露目された方が、インパクトも大ですから。