清宮の王座陥落は新たなる出発

3・19ノア 横浜武道館大会で行われたGHCヘビー級選手権で、遂に王座交代劇が繰り広げられました。

 

王者・清宮海斗に挑むのは、今年の元日大会でノアに突如の登場をするや、Good Looking Guys(GLG)を結成してノアの話題の中心になりつつあったジェイク・リー

オカダ・カズチカに敗れて傷心の清宮に対して「お前もう休め」と言い放ち目標の一つであるGHCヘビー級王座即挑戦にこぎ着けたジェイクの行動力は、流石だったと思います。

 

そしてオカダ戦のショックを引き摺る事なく、前を見て進み始めた清宮の新たなる一歩となる今回のタイトルマッチ。

内容、結果ともに注目の一戦です。

 

結果的には清宮の完敗。

清宮も良い攻めを見せてジェイクを追い込みましたが、体格差を活かしたジェイクが有効な攻撃を何度も叩き込み、ジャイアントキリングから最近フィニッシュに多用している串刺し式のフロントハイキックで、3カウント!

 

ジェイクが、初挑戦にして初戴冠でノア参戦からわずか3ヶ月で、ノアの頂点に立ってしまいました。

個人的には、これは正直予想外でした。

ジェイクが実力者なのは知っているし、過去の実績から考えても ここでの勝利は有り得ない話ではないと思っていましたが、さすがに今回は清宮が再起に向けて走り出すと思っていたので、ここは清宮の防衛だと予想していました。

YO-HEYとタダスケを新メンバーに加え、勢力を増したGLGは、GHC王座をも手にした事で、発言権や影響力も増すだろうし、益々ノアを席巻していく事でしょう。

 

彼らの暴れっぷりは今から楽しみですが、それとは対照的なのが、新日本のIWGP王者オカダに敗れ、全日本の元・三冠王者ジェイクにも敗れてしまった清宮海斗。

再起を誓っていた清宮としては、これ以上無い悔しい結末となってしまいました。

しかし清宮の事だから、ここで落ち込む事なんて思います。

 

まだまだ、ここからでしょう!

 

今回負けて王座を失った事で、ある意味 身軽になって自由に動けるようになったし、余計なプレッシャーもなく のびのびやれる方が、まだ若い清宮の成長には繋がる様な気もします。

ノアの台所事情もあったからだと思いますが、若いうちから大きな物を背負わされ過ぎて気の毒に見える面もあったので、今は何も背負っていない状態で好き勝手にやれば良いんじゃないでしょうか。

 

ジェイクが言っていた「お前もう休め」の言葉も素直に解釈して、GHC戦線からは暫く離れた方が良いと思います。

新日本や全日本の他団体に出ても良いし、チャンピオンじゃないからこそG1やチャンカンにだって出場できます。

海外に行って日本では積めない経験を積むのも良いでしょう。

 

とにかく今は、王者清宮では見せれない、自由な清宮を応援しているファンに見せてあげる事が、一番だと思います。

そして「今なら」と自信が付いた時に、再びGHC獲りに動き出す事が、今の清宮には一番良いんじゃないでしょうか?

 

今回の敗戦は、逆にチャンスだと捉え改めて再スタートを切る時です。