タイチvs川田利明の実現は!?

10・16 新日本プロレス長岡大会で、NJPW WORLD認定TV王座決定トーナメント1回戦が行われましたが、タイチvsSANADAの元・全日本プロレス対決は、熱戦の末にSANADAが残り時間3秒で劇的な勝利。

タイチは、惜しくも一回戦敗退となりました。

 

この試合のゲスト解説として放送席に座っていたのは、何とタイチのかつての師匠でもある川田利明。

川田が新日本に、ゲスト解説で来るというのは、なかなかのレアケースですが、やはり元・全日本対決だからこその川田だったのでしょうか?

 

真相はさておき タイチはもちろんの事、SANADAにしても川田とはそれ程 深い繋がりがある訳では無いとはいえ、川田が全日本の大先輩である事に代わりは無いので、下手な試合は出来ないという思いは、少なからずあったと思います。

 

しかし やはり強く川田を意識していたのは、タイチの方でしょう。

普段から”全日本”を全面に出してくるタイチは、普段通りの試合をしているだけかも知れないですが、目の前に川田利明が居るという事実だけで、また特別な意味が込められている様にも感じます。

 

試合のハイライトは、タイチ式ラストライドをウラカン・ラナで切り返そうとしたSANADAでしたが、それをこらえたタイチが、あの三冠パワーボムを彷彿させる角度で、垂直にマットに突き刺した場面でしょう。

川田の眼前で、これをやってしまう事にも驚きましたが、これを凌いだSANADAも凄かった。

最後は、オコーナーブリッジを切り返してタイチ式外道クラッチに入るが、更にこれを切り返して SANADAが再度のオコーナーブリッジで3カウント

試合時間は14分57秒。

時間切れまで、僅か3秒という まるで漫画の様な決着。

 

川田を目の前にして 四天王を彷彿させるレベルの高い試合をしてみせた2人には、勝敗を越えた充実感もあったと思います。

更には四天王プロレスには、余り無かった丸め込みの切り返し合戦の末に、丸め込み決着というのも 二人ならではのプロレスでした。

 

激戦の末に一回戦敗退となったタイチでしたが、引き返す際に川田のいる放送席にちかづくと

「あんた、まだ引退してねえんだろ。辞める前に俺と戦え」

と、まさかの対戦要求!

 

確かに川田は、正式に引退をしている訳では無いですが、セミリタイア状態で、2010年を最後に一度も試合はしていません。

唐突ともとれる対戦要求ですが、当のタイチからすれば唐突でも何でもないのでしょう。

 

弟子のタイチからすれば、達成していない師匠越えを果たしたいと思うのは当然の事だし、現在は「引退する前に最後に武藤敬司に触れたい」という流れが、プロレス界で大きくなっているので、タイチも「じゃあ自分の場合は」となったら、川田利明に辿り着くのは自然の流れ。

そして解説席に、川田が座っているとなれば尚更です。

 

そこで考えるのは、タイチvs川田の実現の可能性ですが・・・

ぶっちゃけ、無いでしょうね

 

上記でも挙げた様に、川田が最後に試合をしたのは2010年なので、例えワンマッチでの復帰だとしても12年もの空白を埋めるのは、容易ではないでしょう。

2013年には、川田のパートナーだった田上明の現役引退がありましたが、その時でさえ「コンディション不良」を理由に、オファーを断っているので、現在で試合が出来るとは思えません。

 

今の川田は、飲食店の経営者としてセカンドライフを歩んでいるので、これは流石にしょうがないですね。

もちろん可能なら川田とタイチのシングルは見てみたいですが、激戦の代償として川田の身体はボロボロだし、年齢的な理由でも、リングに上がれる状態にまでコンディションを上げるのは、まず無理でしょう。

 

恐らく そこいらはタイチも充分に分かった上での発言でしょうし、川田との師弟対決をしたいと言うのは本音としてあったとしても、まぁ あのキャラクターならではのリップサービス的な部分もあると思います。

 

全盛期に近い状態の川田と 現在のタイチの試合が観れたら素晴らしい試合になるのは間違いないんでしょうが、夢は夢のままで・・・と言うことですね。