三沢光晴の裏十字固め

三沢光晴と間接技

テクニシャンで持ち技の豊富な三沢ですが、長いキャリアの中で、積極的に間接技だけは余り使ってこなかったので、三沢にとって間接技は、なかなかイメージの沸かない部類の技かも知れません。

 

フェイスロックやキャメルクラッチ

一時期使っていた リバースネルソンデスロック等の技は使用していましたが、相手の逆間接を極める様なガチガチの間接技は、三沢のイメージとは、ほぼ直結しません。

三沢とて間接技が出来ない訳では無いし、これまで全く使用してこなかった訳でもありません。

敢えてフィニッシュにまで使用する事は無かったので、イメージが無いだけでしょう。

 

でも三沢もしっかりと相手の関節を極めて ギブアップを奪った事はあります。

しかも相手は、あのベイダー。

 

2000年のチャンピオンカーニバルでベイダーと対戦した際に、三沢にしては珍しい裏十字固めを繰り出し、何と非情にもベイダーの腕を折ってしまったのです。

これには、かなり驚かされました。

まず三沢が、こんな関節技でフィニッシュする事にも驚いたし、絞め技ならまだしも当時の全日本では珍しかった関節技でのフィニッシュだけに、インパクトは物凄い物がありました。

ましてや格下の選手が相手ならまだしも、相手はベイダーと言うトップ中のトップですからね。

 

ベイダーはこの後 当然欠場してしまうのですが、三沢が全日本を退団してNOAHを旗揚げした際には「骨折させられた恨みを晴らす」という理由で、全日本を離脱して NOAHに参戦しています。

ベイダーとしては、恨みを晴らすべく団体を移籍までした訳ですが、何故あの三沢が相手の腕を折るまで技を仕掛けたのでしょうか? そこが物凄い気になる所では有ります。

 

故意? アクシデント?

骨折はリアル? フェイク?

 

「骨折がリアル」で「故意」だったならば、それはプロレスラーとしてはあるまじき行為です。

一説には素行不良だったベイダーへの制裁だったとも言われていますが、どうしても三沢がそんな事をするとは思えないんですよね。

大嫌いで感情的になる事もあった川田利明との試合でも 容赦なくエゲツない攻撃を仕掛ける事は何度も有っても プロレスとしての一線を越える事は決してありませんでした。 そんな三沢がベイダーの腕を 故意に折るなんて事をするんでしょうか?

 

三沢程の選手が、試合中で故意に対戦相手に大怪我を負わせると言う プロレスのタブーを侵すなんて、とてもじゃないけど信じられません。

馬場元子さんとうまくいってなくて「つい力が入っちゃった」なら、まだ分かります(汗)

あの頃の三沢は、元子さんと色々とあったようですし。

(それでも本当は駄目だけど)

 

「ムシャクシャしてやった」なら完全にOUTです(笑)

 

まぁ本人がその時の事について ハッキリと明言していない以上は、全てが憶測になってしまいますが、あれは事故だったと信じたいです。

 

今でもそう思っています。